2014年11月20日木曜日

よく生きる通信 Vol.13「内なる声にしたがって生きる」

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         ★よく生きる通信 vol.13★
           2014年11月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

昨年11月に「よく生きる通信」を発刊してから、ちょうど1年が
経ちました。「何事も1年は続けなければ」と思い、なんとか
スケジュールをやりくりして毎月1回のペースで発行を続けて
きましたが、1周年を機に、今後は不定期での発行とし、時間の
ある時に気軽に発行していこうと思います。

それでは、「よく生きる通信」の第13号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「内なる声にしたがって生きる」
2.よく生きるインフォメーション:
・12/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「ブーバーに学ぶ」
(斉藤啓一著 日本教文社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「内なる声にしたがって生きる」

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「よく生きる」とはどういうことか?と問われたとき、皆さん
だったらどう答えますか?もちろん、この問いには“正解”はなく、
人ぞれぞれの答えがあるわけですが、私はその1つの大事な要素
として、「内なる声にしたがって生きる」ということがあると
思っています。今回のコラムではこのことについて自分が考えて
いることを書いてみたいと思います。

「内なる声にしたがって生きる」と言った時に、まず出てくるのは
「内なる声」とは何か?という疑問だと思います。私たちの内側
には、つねにいろいろな声が流れていますが、私が「内なる声」と
呼んでいるものは、その中でもなぜだかわからないけど自分の中に
芽生えた、理由や理屈を超えた声を指しています。つまり、それは
心の深いところから湧いてくるような声であり、単なる直観とも
違って、いわば「魂の声」とも言えるようなものです。そういう
声は一度聞くとそう簡単に忘れられるようなものではなく、心の
どこかでずっと気になるような声です。さらに、その声は自分や
周りの人たちの常識や都合に反するようなものである場合が多く、
それにしたがうには何らかの「勇気ある選択や決意」が求められる
というのも大きな特徴です。

私がこのような声の存在を初めて認識したのは、29歳の時、それ
まで勤めていた会社を辞めてアメリカに留学しようかどうか迷って
いた時でした。まず、「留学したい」という想い自体が「内なる声」
だったのですが、会社を辞めるというリスクを背負ってまでその声
にしたがうかどうか決めかねている時、自分の中に湧いてきたのは、
「理由なく何かをやりたいという気持ちは神様に与えられた贈り
ものに違いない」という声でした。キリスト教徒でも何でもない私
に、なぜこのような声が聞こえたのかいまだによくわかりませんが、
その声こそが結果的に私の決断を後押ししてくれたのです。以来、
私は人生の要所要所でこのような声を聞くことになるのですが、
その度に人生の舵を大きく切ってきました。おかげでずいぶん波乱
万丈な人生を生きる羽目になりましたが(笑)。

では、なぜそこまでして私は自分の「内なる声」にこだわるのか?
そして、なぜ内なる声にしたがうことが「よく生きる」こととつな
がるのか?「よく生きる」ためには、まずもって「自分らしく」
生きることが大前提だと私は考えています。そして、自分らしく
生きるためには、他の誰でもなく、自分自身の人生を生きる必要が
あり、それには自分の中のもっとも「自然な」部分を大事にする
しかないと考えているからです。

頭が考えることというのは、それまで自分が学び身につけてきた
知識や考え方にどうしても縛られがちです。そして、その中には
他者の意見や世間の常識といったことも多く含まれています。
つまり、それは自分の中から自然に湧いてきたものではなく、意識
しているかどうかにかかわらず、外部から取り入れたものの影響を
強く受けています。であるならば、人生の方向性を左右するような
大きな選択や決断であればあるほど、自分の中のもっとも自然な
部分である「内なる声」にしたがわない限り、自分の人生を生きて
いるようで、実は他人の人生を生きていることになりかねないと
私は思うのです。

こうした「内なる声」は誰の中にもあります。しかし、その声の
存在を信じ、常日頃から意識的に耳を傾けていなければ、聞き逃し
てしまう可能性が大きいでしょう。その声は自分の中のもっとも
自然な部分ではありますが、頭の声に耳を傾けることに慣れて
しまっていると、それは私たちには届きません。「自然」である
ことと「慣れている」ということは、必ずしも同じではないのです。
でも、あたかも筋力トレーニングをするかのように、意識的に耳を
澄ますよう心がければ、「内なる声」は必ず聴き取れるようになる
はずです。
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】
・日程:12月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/211540/

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3.よく生きるリソース 「ブーバーに学ぶ」
               (斉藤啓一著 日本教文社)

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この本はユダヤ人でありながら、イスラエルとアラブの和解の
ために人生を捧げ、両民族から等しく敬愛された「平和の哲学者」
マルティン・ブーバーの思想を、彼の波乱に満ちた生涯をたどり
ながら、哲学・神秘思想の研究家である著者が「争いのない人間
関係を築くための智恵」としてまとめたものです。

もともとこの本を読むことになったのは、私が主催する「よく
生きるカフェ」や「よく生きる塾」に度々参加してくださっている
方が「榎本さんのお話を聞いていると、ブーバーの考え方に非常に
近い感じがするので、ぜひ読んでみてください」とご親切にも
プレゼントしてくださり、興味を持ったからでした。

ブーバーについては、「関係性の哲学」を提唱した人としてその
名前は知っていましたが、その哲学や思想についてはきちんと
学んだことはありませんでした。でも、本を読み進めていくうちに、
それをくださった方がおっしゃっていた通り、彼の考え方には
非常に共感するところが多く、大変おこがましい話ではありますが、
きちんと学んだわけではないのに、どうしてこんなに似ているん
だろうと不思議な感覚を覚えました。

ブーバーが遺した概念でおそらくもっとも有名なのは「我と汝」
というものですが、これは相手を自分と同じ心と魂を持った存在
として見るという意識のあり方で、そのあり方で相手と接する限り、
争いが起きることは決してないと彼は言います。一方、「我とそれ」
というのは、相手をモノとして見る意識のあり方で、相手を利用
しようとしたり、邪魔者扱いしたり、無視したりする時、私たちは
そのあり方に陥っていると言います。

これはこれで幸せな人間関係を築こうと思った時にとても役に立つ
考え方ですが、私がこの本を読んでもっとも共感を覚えたのは、
そのことではありませんでした。私がもっとも共感を覚えたのは、
宗教的および社会的な権威にしたがうことが半ば強要されるような
環境に置かれながら、自分なりの真理を見出すには「内なる魂の声
にしたがうしかない」と、いかなる権威にも追随しようとしな
かったブーバーの生き方でした。

後年、アラブとイスラエルの争いに巻き込まれ、命を脅かされる
ような状況に置かれても、毅然として自らの信念を貫き通したその
姿には、「内なる声にしたがって生きる」ことの美しさと厳しさを
改めて感じさせられました。と同時に、「おまえははたしてどこ
までこの生き方を貫く覚悟があるのか」と問われているような気が
して、読み終えた時に背筋が伸びるような感じがしました。

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4.編集後記

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15年ぶりの著書『本当の仕事~自分に嘘をつかない生き方・働き方』
の出版日が来月19日に決まりました!この日はなんと私の50歳の
誕生日であり、「よく生きる研究所」設立2周年の記念日でもあり
ます。これは偶然そうなったのですが、なんだか意味深い感じが
しています。

「内なる声」にしたがうことで、自分の仕事を創ってきた私のこれ
までの生き方・働き方の原点を、自分や他の人たちの物語も交え
ながら、精魂込めて書きました。ぜひお読みいただけるとうれしい
です。

なお、Amazonですでに予約の受付が始まっているようです。以下に、
そのリンクをお知らせします。
http://www.amazon.co.jp/dp/4820719149

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、
あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
ますが、以下のリンクをクリックして購読を解除していただければ
幸いです。
http://accessmail.jp/z.php3?pk=UIdxdBdi&em=info@yokuikiru.jp

お問い合わせ:info@yokuikiru.jp

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2014年10月8日水曜日

よく生きる通信 Vol.12「痛みの奥には愛がある」

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         ★よく生きる通信 vol.12★
           2014年10月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

きょうは約3年ぶりに皆既月食が見られるそうです。
19時半頃から約1時間も完全に月が姿を消す本格的な
皆既月食のようで、台風と台風の間にはさまれ天候的にも
絶好の観測日和とのこと。
ぜひ皆さんもご覧ください。

それでは、「よく生きる通信」の第12号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「痛みの奥には愛がある」
2.よく生きるインフォメーション:
・11/7-9 アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
・12/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・11/23  アクティブ・ホープの輪を日本に広げよう(京都・上京区)※
・11/24  アクティブ・ホープの輪を日本に広げよう(東京・目黒)※
※・・・他団体主催イベント
3.よく生きるリソース:「みんなの楽しい修行」
            (中野民夫著 春秋社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「痛みの奥には愛がある」

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「痛みの奥には愛がある」。これは私の人生における師の1人で、
仏教学者にして社会活動家でもあるアメリカ人のジョアンナ・
メイシーの言葉です。「痛み」と「愛」。一見すると、互いに
相容れない感じがするこの2つの言葉が実は深いところでつな
がっていると彼女は言います。

ジョアンナは今世界で起きているあらゆる問題の根源は、私たち
1人ひとりが自分や他者、他の生き物、自然、地球、宇宙、そして
過去や未来などあらゆるものとのつながりを失ってしまったこと
にあると考え、彼女が開発した「つながりを取り戻すワーク」を
通じて、人々がその失ったつながりを取り戻すのを世界中で支援
してきました。

「つながりを取り戻すワーク」には中心となる要素が4つほどあり、
そのうちの1つに「世界に対する痛みを大切にする」というのが
あります。なぜ痛みを大切にする必要があるのか?通常、痛みは
できるならば感じたくないものであり、もしも感じてしまった
としたらなるべく早く手放したいものであるはず。でも、そこに
こそつながりを取り戻すカギがあるとジョアンナは言うのです。

なぜなら、痛みを感じているということは、とりもなおさず、
その痛みを感じている対象や事柄に対して愛情を感じている
ということの裏返しであり、愛情を感じているからこそ、それが
失われたり傷つけられたりすることに痛みを感じているのだ、と。
これが「痛みの奥には愛がある」という言葉が意味することなの
です。

痛みはいろいろなかたちをとります。悲しみや恐れ、怒り、そして
虚しさや絶望。そのかたちが何であれ、痛みを感じるということは
その人が何かを愛しているということの表れなのです。たとえば、
我が子の身に何かがあったらどうしようと恐れ、実際に何かあった
ら悲しんだり、怒ったりするのはその子を愛しているからでしょう。

それは対象が我が子のように身近な存在でなくても、世界で起きて
いることに対してあなたが何か痛みを感じているとしたら、それは
そのことをあなたが心から大切だと思っているということに他なら
ないのです。そうだとすると、痛みを感じないようにしたり、感じ
たらそれを抑えつけようとしたりすると、その奥にある愛まで抑え
つけてしまうことになります。言うまでもなく、愛こそがつながり
を取り戻すエネルギー源であるわけですから、そんなことをしたら
ますますつながりを失いかねません。

そうではなく、私たちが世界に対して感じている痛みをあえて
大切にすることで、私たちは自分の中にある愛に目覚め、どんなに
痛みを感じるような状況に置かれても、つねに前を向いて自分が
できる限りのことをするための力が湧いてくる。これこそが「痛み
の奥には愛がある」という短い言葉に込められたジョアンナの
メッセージなのです。

※来月行われるいくつかの「アクティブ・ホープ」関係のイベント
はすべてジョアンナ・メイシーが開発した「つながりを取り戻す
ワーク」を紹介したり、体験していただいたりするためのものです。
ご興味のある方はぜひご参加ください。
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】
・日程:11月7日(金)~9日(日)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/193057/

【天職創造セミナー】
・日程:12月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/211540/

※主催は「よく生きる研究所」ではありませんが、以下のイベントに
登壇します。

【アクティブ・ホープの輪を日本に広げよう in 京都】
・日程:11月23日(日) 13:00-17:00
・会場:京都・上京区 Impact Hub Kyoto
・参加費:4,000円 ユース割引(30歳未満)2,500円
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/222603/

【アクティブ・ホープの輪を日本に広げよう in 東京】
・日程:11月24日(月・祝) 13:00-17:00
・会場:東京・ Hub Tokyo
・参加費:4,000円 ユース割引(30歳未満)2,500円
・定員:40名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/222598/

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3.よく生きるリソース 「みんなの楽しい修行」
            (中野民夫著 春秋社)

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著者の中野民夫さんは現在、同志社大学政策学部・大学院総合政策
科学研究科の教授として「至福の追求と社会変革」をテーマに参加型
授業を展開されています。もともとは大手の広告会社に勤めながら、
「ワークショップ」や「ファシリテーション」を日本に広めた人で
あり、実は今回の「よく生きるコラム」で取り上げたジョアンナ・
メイシーの「つながりを取り戻すワーク」を日本に初めて紹介した人
でもあります。

私にとってはアメリカの同じ大学院で同じ学科を卒業した先輩に
あたる人で、そのご縁もあって「自分という自然に出会う」という
ワークショップ・シリーズでご一緒させていただくなど、20年来の
お付き合いをさせていただいています。

本書はそんな中野さんがこれまでの様々な体験を通して思索を重ねて
こられたことを「修行」という切り口でまとめられたものです。
修行というと普通は「辛いもの」「苦しいもの」というイメージが
ありますが、タイトルにもあるように、中野さんは修行でもなんでも
楽しくなければ続かないし、続かなければ意味がないということで
自分に合った修行を見つければいいと言います。そして、その参考
として、ご自分がやられてきたことを「2つの基本と8つの道」
というかたちにまとめ、わかりやすく解説されています。

ちなみに、「2つの基本」とは「自分の至福についていく」と「今
ここをマインドフルに」の2つで、「8つの道」とは「身体と呼吸と
心を調える」「食生活を正し農に触れる」「外と内の自然を体験する」
「多様な人々と対話をする」「未知なる異世界を旅する」「目の前の
仕事をやりきる」「もっと気楽にアートする」「祈ることと感謝する
こと」の8つです。

読んでいて、上記の1つひとつの項目やその内容も参考になるのは
もちろんのことですが、一番共感したのは社会変革を志すので
あれば、まず自分という「器」をととのえる必要があるのではないか、
そしてそのためには「日々少しずつおこない身につけていくこと」
としての修行が必要だし、それは本来、「人間の根源的な歓びに通じ、
人生を充実した豊かなものにしてくれるもの」なのではないか、
ということ。そして、そうやって1人ひとりがいい状態になれば、
それが波紋のように広がって社会全体がよくなるのではないか、
という中野さんの主張です。

さらに、読み終わったときに自分の中に芽生えたのは、「では自分に
とっての修行っていったい何だろう?」という問いです。たとえば、
心を調えるという意味で私が長年実践していることに「日記を書く」
というのがありますが、これなどは中野さんの挙げた項目の中には
ないけれど自分にとっては間違いなく修行の一項目に入るでしょう。
また、ジョアンナの言う「世界に対する痛みを大切にする」という
のも修行でしょう。そんなふうに考えていくと、もしかしたら自分
なりの「修行法」あるいは「修行モデル」が見えてくるのかもしれ
ないと想い、なんだかワクワクしてきました。さて、皆さんにとって
の「楽しい修行」は何ですか?

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4.編集後記

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皆さん、ピースボートってご存知ですか?3ヶ月くらいかけて、
船に乗って世界を一周するのですが、いわゆる豪華客船に乗って
悠々自適に世界を巡るのとは違って、船上でも寄港地でも世界で
今何が起きているかについて学び、それに対して自分は何ができるか
を考えることを目的としたクルーズです。

私は今から12年前にこのピースボートに乗って、それこそ世界に
対する痛みを強烈に感じたことが、その後人生の舵を大きく切る
きっかけになりました。現在私がやっている活動には、この体験が
出発点になったものが数多くあります。

実は、そのピースボートに明日から今度は乗客としてではなく、
「水先案内人」として2週間ほど乗ることになりました。水先案内人
というのは、自分が専門としている分野の話をすることで、乗客の
皆さんの学びを深める役割を担う人たちで、私は今自分がやっている
すべての活動について講演やワークショップを通じてご紹介させて
いただけることになっています。

自分の人生を大きく変えたピースボートに、まさかこういうかたちで
再び乗ることになるとは思いもよりませんでしたが、こうした人生の
不思議な巡り合わせに感謝しながら、しっかり恩返しをしてきたいと
思います。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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2014年9月9日火曜日

よく生きる通信 Vol.11「期待するということ」

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         ★よく生きる通信 vol.11★
           2014年9月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

9月に入り、ここ藤野では夕方になると鈴虫の声が心地よい
季節になってきましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

それでは、「よく生きる通信」の第11号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「期待するということ」
2.よく生きるインフォメーション:
・9/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・11/7-9 アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
・12/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「ザ・ワーク 人生を変える4つの質問」
(バイロン・ケイティ著 ダイヤモンド社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「期待するということ」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

私たちはつねに何かを期待しています。こう書くと、「いやいや、
私はいま何も期待していない」と思う人がいるかもしれません。
確かに、期待は必ずしも明確な形をとらないことが多いので、そう
思われたとしても不思議ではありません。しかし、考えてみて
ください。日々の生活の中で、何かに不満を持ったり、何かに
がっかりしたり、何かに不安を感じたり、何かに驚いたりすること
はよくありませんか?それはとりもなおさず「こうなってほしい」
あるいは「こうなるはずだ」という期待を無意識のうちに抱いて
いたということではないでしょうか?

別に期待を抱くことは悪いことではありませんし、むしろ人間
として極めて自然なことだと思います。まったく期待を抱かない人
というのは、よほどあきらめているか、よほど精神的修行を積んだ
人でない限り、ほぼ皆無と言ってもいいでしょう。期待をするから
こそ、それが満たされた時に喜びや安らぎ、あるいは満足感や
達成感を感じることができるのも事実です。

ただ、もう一方で、誰に何をどれくらい期待しているのかという
ことについて無自覚でいると、自分にも他の人たちにも無用の
ストレスを与えてしまう可能性があることも知っておく必要がある
と私は考えています。たとえば、母親が自分の子どもが特定の学校
の入学試験に合格することを期待するとか、上司が自分の部下が
今週中にレポートを仕上げることを期待するといったようなことは
よくありますね。このように「特定の誰か」が「特定の何か」を
「特定の時期」までに達成することを期待すると、たとえ口に
出さなかったとしても、その期待をかけられた相手にとっては
プレッシャーとなりますし、その期待が具体的であればあるほど
それが満たされず、期待をかけた本人にとってもストレスとなる
可能性は高くなります。

上の例を見てもわかるように、期待にはもともと未来や他人を
コントロールしようとする要素があります。しかし、残念ながら、
それらは本来コントロールできないものです。コントロールでき
ないものをコントロールしようとすると当然ストレスがかかります。
そして、そもそもなぜコントロールしようとするのかと言えば、
それは「こうなってほしい」という気持ちの裏側に「こうなったら
困る」という暗黙の恐れがあるからです。このように、恐れが土台
となっていることが、期待がストレスを生む究極の原因ではないか
と私は思うのです。

期待という字をよく見てみると、「期を待つ」と書きます。これは、
恐れというよりも、むしろ「その時期が来るまで、ただひたすら
信じて待つ」、つまり「信頼」というニュアンスを強く含んだ
言葉なのです。そして、信頼するということは相手や未来を
コントロールしようとする気持ちを手放すことであり、「特定の
結果でなければならない」という呪縛から自らを解放し、「起こる
べきことがしかるべき時に起こる」と身を委ねることなのです。
さて、あなたは自分の中の期待とどのように付き合っていますか?
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】残席わずか!
・日程:9月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/184061/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】残席わずか!
・日程:11月7日(金)~9日(日)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/193057/

【天職創造セミナー】NEW!
・日程:12月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/211540/

※上記の他、以下のイベントに登壇します。

【持続可能な地域をどうつくる?】
・主催:市民活動サポートセンターいなぎ 
・日程:10月4日(土)13:30~16:30
・会場:東京・稲城 稲城市立iプラザ 大会議室
・参加費:無料
・定員:50名
・詳細:http://www.i-inagi-support.org/news/news140807-1.pdf

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3.よく生きるリソース 「ザ・ワーク 人生を変える4つの質問」
          (バイロン・ケイティ著 ダイヤモンド社)

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この本は著者であるバイロン・ケイティが10年以上におよぶ重度の
うつ状態から劇的に立ち直るきっかけとなった気づきにもとづいて、
彼女が確立した「ワーク」と呼ばれる手法についてわかりやすく
解説したものです。

その気づきというのは、あらゆる苦しみは現実が引き起こしている
のではなく、その現実に対する自分の考えが引き起こしている
というものでした。たとえば、「夫はもっと私を愛するべきだ」
とか「子どもたちはもっと私に感謝すべきだ」といった考えを
抱いている時、彼女はストレスを感じるのに対して、そうした考え
を抱いてない時は安らぎを感じていると気づいたのです。つまり、
現実に異を唱えて「こうあるべきだ」「こうであってほしい」
という期待を抱くとそれが苦しみをもたらすというわけです。

その苦しみから自分を解放するためには、以下の4つの質問を
道しるべにしながら、自分の考えを深く探求していく必要があると
彼女は説きます。その質問とは、「それは本当でしょうか?」
「その考えが本当であると、絶対に言い切れますか?」「そう
考える時、あなたはどのように反応しますか?」「その考えが
なければ、あなたはどうなりますか?」の4つです。この本には、
その問いかけを通して自らを長年苦しめてきた考えから実際に
解放された人の例がたくさん紹介されています。

著者はまた次のようなことも言っています。すなわち、世界には
「私の領域」と「あなたの領域」、そして「神の領域」しかなく、
人がストレスを感じるのは、自分以外の領域に踏み込んだ時だ、と。
たとえば、「母はもっと私を理解すべきだ」というのは、自分の
領域ではなく、母親の領域であり、頭の中で母親の人生を生きよう
としてもうまくいくはずがないというわけです。また、「神の領域」
というのは私の領域でもあなたの領域でもないもので、たとえば
「なんでこんなに雨ばかり降るんだ」と言ってイライラするのは
神の領域に踏み込んだということになるわけです。この考え方は
今回の「よく生きるコラム」で書いた自分の中の期待とうまく
付き合う上で、とても役に立つ考え方だと思います。

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4.編集後記

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テニスの全米オープンでの錦織圭選手の活躍、すばらしかったです
ね。日本人として初めて4大大会のシングルズ決勝に進んだという
ことだけでも歴史的な快挙ですが、あそこまでいくとついつい優勝
を期待してしまい、決勝で相手のチリッチ選手に敗れた時は思わず
がっかりしてしまいました。私もまだまだ修行が足りないですね
(汗)。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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2014年8月10日日曜日

よく生きる通信 Vol.10「WorkとJobの違い」

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         ★よく生きる通信 vol.10★
           2014年8月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

大型の台風が通過中ですが、皆さんのところは大丈夫でしょうか?
近年は気候変動の影響か、極端な天候とそれにともなう大規模な
自然災害が世界各地で発生していますので、くれぐれもお気を
つけくださいね。

それでは、「よく生きる通信」の第10号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「WorkとJobの違い」
2.よく生きるインフォメーション:
・9/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・11/7-9 アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
3.よく生きるリソース:「ワーク・シフト」
(リンダ・グラットン著 プレジデント社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「WorkとJobの違い」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

WorkとJob。一般的に、前者は「仕事」、後者は「職」もしくは
「職業」と訳されることが多いと思いますが、日本語でも英語でも、
両者は日常においてほぼ同じような意味で使われている場合が
ほとんどのような気がします。それが典型的に表れるのは、
「あなたの仕事は何ですか?」と問われた時の答えです。この時、
たいていの人は「○×会社で営業をしています」とか「雑誌の編集
をしています」といったように、特定の職もしくは職業の名前で
答えるでしょう。しかし、私はWorkとJob、仕事と職/職業の間
には非常に大きな違いがあると感じています

宗教家のマシュー・フォックスは「WorkにとってJobとは、木に
とっての葉っぱのようなものである」と言っています。つまり、
職や職業というのは仕事全体から見ればほんの小さな一部に
過ぎないということですね。これはいったいどういうことなの
でしょうか?このことを考えるにあたってはそもそも「仕事とは
何なのか?」について考える必要があります。

「仕事」とは「仕える事」と書きます。つまり、それは「奉仕」
であり「貢献」である、ということですね。では、「仕える」
というのは誰に仕えることなのか?それは間違っても、上司とか
会社とかではありません。そうではなくて、それは「他者」や
「世の中」だと思います。「働く」の語源は「傍(はた=他者)
を楽(らく)にする」から来ているというのも、同じような考え
だと言えるでしょう。

翻って、今の世の中では「仕事とは、自分や家族が生計を立て
られるよう何らかの職/職業に就くこと」だととらえられている
風潮があります。もちろん、生計を立てる必要はありますが、
それは自分が世の中に貢献するための基盤として必要なので
あって、それ自体が仕事の目的ではないと思います。さらに
言えば、自分が世の中に貢献する上で何か特定の職や職業に就く
必要は必ずしもないような気がします。というのも、職や職業は
自分の世の中に対する貢献を収入に転換するためのしくみの
ようなところがあるので、「仕事=職業」というとらえ方を
していると、自ずと「仕事=収入」という図式にはまり、自分の
貢献を収入が伴うものに限定する傾向が強くなるからです。

しかし、考えてみれば、世の中は収入を伴わない貢献であふれて
います。家庭の主婦(主夫)はその最たる例でしょうし、正規の
ボランティア活動に限らず困っている人を助けたり、心許せる
友人のようにただそこにいてくれるだけでありがたいという存在
もいます。このように考えると、自分がその時その場でできる
ことをただ自然にやることが「仕事」であるととらえることも
できるかもしれません。そして、そうとらえると先ほど紹介した
フォックスの言葉の意味も理解できるのではないでしょうか?

フォックスは次のようなことも言っています。すなわち、「この
宇宙に存在するありとあらゆる生き物は皆、それぞれ自分の仕事
をしています。星も木も、イルカも草も、森も雲も、鶏も象も、
仕事をしていない存在などいません」。言い換えれば、皆、それ
ぞれがもっとも自然な形で世の中に貢献しているわけです。収入
も職業も関係ありません。収入や職を失って「仕事がない」など
と大騒ぎしているのは人間くらいでしょう。ましてや気候変動
から環境破壊、貧富の格差、戦争やテロなど貢献が必要とされて
いることが山ほどある状況の中、本当は「失業」などしている
場合ではないのかもしれません。

このような想いから、私は「天職創造セミナー」を定期的に開催
し、Jobとしての仕事ではなく、Workとしての仕事、すなわち
自分がもっとも自然に、そしてもっとも世の中に貢献できる仕事
は何かということを、仕事そのものを再定義するところから
見つめていくということをやっています。フォックス曰く、「木が
病んでいる時に葉っぱを取り替えても何の意味もなく、その根っこ
を見ていかなければならないのと同様、仕事に喜びを見出せない
時に職を取り替えても意味がなく、仕事とは何かを見ていかなけ
ればならない」。本当にそうだなとつくづく思う今日この頃です。
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】
・日程:9月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/184061/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】
・日程:11月7日(金)~9日(日)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 
 ※9/7までにお申し込みいただいた方には早割55,000円を適用
 させていただきます。
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/193057/

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3.よく生きるリソース 「ワーク・シフト」
          (リンダ・グラットン著・プレジデント社)

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著者は経営組織論の世界的な権威で、現在ロンドン・ビジネス
スクールで教鞭をとっているリンダ・グラットン氏。本書は氏の
ティーンエイジャーになった2人の息子たちと将来どんな職業に
就きたいかについて話をした時、ろくなアドバイスができなかった
ことがきっかけで書かれたそうです。具体的には、2025年の近未来
に仕事の世界がどうなっているかを、漫然と迎える場合と主体的に
築く場合に分けて、それぞれ3つずつのシナリオを提示し、後者の
シナリオに近い未来を実現するために必要な3つのシフトを解説
しています。

その3つのシフトとは、「ゼネラリストから連続スペシャリストへ」、
「孤独な未来から、協力して起こすイノベーションへ」、そして
「大量消費から情熱を傾けられる経験へ」です。ちなみに、どうして
このようなシフトが必要となるかの根拠については、「テクノロジー
の進化」「グローバル化の進展」「人口構成の変化と長寿化」「社会
の変化」「エネルギー・環境問題の深刻化」という5つの要因を
挙げています。これらの要因はさらに32の現象に分けられていて、
これらをどう組み合わせるかで見えてくる未来の仕事像が変わって
きますが、そのうちの代表的なシナリオが本書で取り上げられている
というわけです。

これらのシナリオは物語形式となっているのでリアリティがあり、
読んでみると、さながらSF小説を読んでいるかのような感覚に陥り
ます。ただ、著者自身が断っているように、未来を正確に予測する
ことは不可能であり、大事なことはここに書かれていることを参考
にしつつも、変わっていく現実の被害者になるのではなく、その変化
の波に乗りながら主体的に自分の人生を切り拓いていくことだと
思います。そして、そのためにも今号のコラムで書いたように、Job
ではなくWorkの視点から「自分にとって仕事とは何か」をとらえ直す
必要があるのではないかと、本書を読んでしみじみと感じました。

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4.編集後記

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実は、今回の「よく生きるコラム」で取り上げたような「仕事」を
テーマとした本を早ければ今年の年末にある出版社から出すことに
なりました。

この本の内容は、約20年前、アメリカに留学した際に「仕事」に
ついて研究し、「天職創造」というコンセプトでまとめたものが
土台となっています。これまでも何度か出版のチャンスはあったの
ですが、なぜかタイミングが合わず今日に至りました。それを
ようやく世に出せることに、今は喜びというより、安堵感を感じて
います。仕上げ、がんばらなくては!

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、
あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
ますが、以下のリンクをクリックして購読を解除していただければ
幸いです。
http://accessmail.jp/z.php3?pk=UIdxdBdi&em=info@yokuikiru.jp

お問い合わせ:info@yokuikiru.jp

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2014年7月11日金曜日

よく生きる通信 Vol.9「創造力は制約から生まれる」

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         ★よく生きる通信 vol.9★
           2014年7月号
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

大型の台風が過ぎ去り、また暑い夏が戻ってきた感じですが、
皆さんお元気でお過ごしでしょうか?

それでは、「よく生きる通信」の第9号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「創造力は制約から生まれる」
2.よく生きるインフォメーション:
・7/19-20 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・9/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・11/7-9  アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
3.よく生きるリソース:「ザ・ステーク」
(キムジーハウス&スキビンズ著・ウエイクアップ・プレス)
4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

1.よく生きるコラム 「創造力は制約から生まれる」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

今回のコラムのタイトルをご覧になって、「えっ?」と思われた
方も多いのではないでしょうか?創造力と制約。一見、お互いに
相容れないものであるように思えます。むしろ、創造力と言えば、
制約の正反対である自由から生まれるものなのではないか、と。

しかし、自由を「何でもOKの状態」だととらえると、むしろ
そういう状態においては私たちの創造力は働かないのではないか
と私は思うのです。逆に言えば、制約を「何らかのルールや制限、
枠などがあって、何でもOKというわけではない状態」だとすると、
そういう状態でこそ私たちの創造力が発揮されるということです。

これは、スポーツを例にとると一番わかりやすいかもしれません。
今、ブラジルではサッカーのワールドカップが佳境を迎えています
が、選手たち個人のプレーを見ても、またチームとしての戦術など
を見ても、至るところで創造力が存分に発揮されていることに
感動の連続です。しかし、よく考えてみると、あれほど創造力
あふれるサッカーというスポーツも実は制約だらけです。

まず、ゴールキーパーやスローインの時以外は手を使ってはいけ
ないというルールがあります。これはものすごい制約ですよね。
また、選手は11人しかプレーできず、交代も3人までと決められて
います。そもそもフィールドの大きさやゴールの大きさ、ボール
の大きさ、試合時間などもあらかじめ決められており、その枠の
中で戦わなければなりません。さらに、オフサイドやその他の
ファウルなど、やってはいけないことがルールによって決められて
います。私はたまたまサッカーが大好きで、今まさにワールド
カップで盛り上がっているので、それを例にとりましたが、他の
あらゆるスポーツに同様のことが言えるのではないでしょうか。

では、もしもこれらの制約が一切なかったらどうなるのでしょう
か?サッカーで言えば、その気になればいつでも手を使ってよく
て、選手が疲れたらいつでも何人でも交代することができて、
不利な状況になったら、どんな手を使っても相手を止めてもいい
という状態だったとしたら?それではきっとおもしろくないし、
サッカーというスポーツがここまで進化・発展することはなかった
のではないでしょうか?基本、足だけしか使わずにあれだけの
プレーができるからこそ、やる者もそれを見る者もサッカーに
惹きつけられるのではないでしょうか?

ここまでスポーツを例にとって創造力と制約の切っても切れない
関係を見てきましたが、これはもちろんスポーツだけに限られ
ません。考えてみれば、この世は制約に満ちあふれています。
そもそも私たちには身体が1つしかありませんし、それができる
ことも限られています。鳥たちのように自由に空を飛べるわけでは
ないし、魚たちのようにいつまでも海の中を泳ぎ回れるわけでも
ありません。しかし、だからこそ私たちは創造力を発揮して
ハングライダーやパラグライダー、そしてスキューバダイビング
などを編み出しました。そして、さらには飛行機や潜水艦なども
生み出したわけです。また、寿命にも限りがあるからこそ、多く
の人は創造的な人生を生きることを願うのではないでしょうか?

もしも創造力と自由が関係しているとしたら、それは制約を制約
とは思わない、あるいは制約をむしろ利用しようとする考え方や
発想の自由さなのだと思います。言い方を変えれば、「精神が
自由な時、制約は創造力の妨げではなく、むしろ源となる」という
ことでしょう。日々、様々な制約に直面した時、それに気持ちを
くじかれることなく、むしろ「よし、自分の創造力を発揮する
チャンスだ!」と思えるよう私もこころがけたいと思います。
(榎本 英剛)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】あと数席!
・日程:7月19日(土)・20日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/160180/

【天職創造セミナー】絶賛募集中!
・日程:9月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/184061/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】NEW!
・日程:11月7日(金)-9日(日)
・会場:長野県・別所温泉 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 (早割55,000円)
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/193057/

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

3.よく生きるリソース 「ザ・ステーク」
   (キムジーハウス&スキビンズ著・ウエイクアッププレス)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

本書は私がこの20年来関わっている米国のCTI(世界に多くの
コーチやリーダーを輩出しているトレーニング会社)の創立者
であるヘンリー・キムジーハウスが同僚のデビッド・スキビンズ
とともに書いたもので、同社が提供する「コーアクティブ・
リーダーシップ・プログラム」で伝えている智恵を小説仕立てで
わかりやすく紹介する内容になっています。

私自身はこのプログラムを今から16年ほど前に受講し、現在は
それを提供する立場にありますが、そこで経験したことは確実に
私を変え、私の人生に大きな可能性を開いてくれたと、この本を
読みながら改めて感じました。もちろん、本を読んだだけで
そこに書かれている智恵をすぐに実践できるようになるわけでは
ありませんが、少なくともその智恵の一端に触れることはできる
と思います。

コーアクティブ・リーダーシップの大きな特徴の1つは、
「すべての人はリーダーである」という考え方です。つまり、
社会的な地位や立場に関係なく、誰でもがつねにリーダーになる
可能性を秘めているということです。そして、どういう時、人は
リーダーになるかと言えば、本書のタイトルでもある「ステーク」
を持った時です。ステークというのは、一言で言うと信念です。
それはまた前号のコラムで取り上げた「こだわり」であり、
「絶対に譲れないもの」でもあります。誰の中にもステークはあり、
しかもそれは1つではなく、状況に応じてたくさんあります。

もう1つの特徴は、今号のコラムでも取り上げた「創造力」と
関係があります。コーアクティブ・リーダーシップ・プログラムは
約9カ月かけて行われますが、その中でリトリートと呼ばれる
約1週間の集合研修が計4回あり、それぞれのテーマが「自分から
創る」「相手から創る」「無から創る」「すべてから創る」と
なっています。おわかりのように、「創る」という言葉がすべてに
入っています。つまり、ここで言うリーダーとは、どのような状況
にあっても、自らのステークにしたがって、創り出したいものを
創り出そうとする人のことを言うわけです。そのためには、制約を
制約のままにせず、むしろ創造のチャンスに変える自由な精神が
求められるのです。

実は、この本を翻訳出版するにあたって、まさに制約をきっかけに
創造力を発揮する機会に恵まれました。というのも、当初は既存の
大手出版社から出すことを考えていたのですが、出版不況という
ご時勢もあって、なかなか手を挙げてくれるところが見つかり
ませんでした。そこで、これを機に自分たちで出版ブランドを
立ち上げることにし、本書はめでたくその第1号となりました。
現在、アマゾンのみの販売となっていますが、よろしければ以下の
リンクからご購入いただければ幸いです。

http://amazon.jp/dp/4907912005

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

「よく生きるインフォメーション」でご案内しましたが、今年の
11月に長野県の女神山ライフセンターにて「アクティブ・ホープ・
ワークショップ」を2泊3日で開催することになりました。

このワークショップ、実は昨年も同じ時期・同じ場所で開催した
のですが、その時一緒にリードする予定だった友人のデビー・
ウォレナーさんがイギリスから来日する直前に事故で大怪我を
されて来られなくなり、結局私が1人でリードすることになった
という経緯がありました。

結果的にはとてもいい場になったのですが、せっかくデビーと
入念な準備をしてきたので非常に残念な想いをしました。なので、
今度こそは2人そろって開催できることを心から願っていますし、
それを今からとても楽しみにしています。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
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2014年6月10日火曜日

よく生きる通信 Vol.8「こだわりととらわれ」

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         ★よく生きる通信 vol.8★
           2014年6月号
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

季節はずれの真夏日が終わったかと思いきや、
例年以上の大雨で梅雨入り。
極端な天候が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

それでは、「よく生きる通信」の第8号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「こだわりととらわれ」
2.よく生きるインフォメーション:
・7/12 アクティブ・ホープ・ワークショップ(東京・代々木)
・7/13 「自分の“ほんとう”の人生を生きる」という選択(東京都内)
・7/19-20 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・9/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「ソウル・オブ・マネー」
(リン・ツイスト著・ヒカルランド)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「こだわりととらわれ」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

世の中、似て非なる言葉というのはたくさんありますが、「こだわり」
と「とらわれ」もその1つであるような気がします。辞書を引くと、
これら2つの言葉が持つ意味合いにはそれほど差異がないように
書かれていますが、私にはどうも大きな違いがあるように思えて
ならないのです。

私なりにこれら2つの言葉の違いを考えてみると、一番大きな違いは、
自覚的であるかどうか、ということのような気がします。すなわち、
両者とも、何かに「固執」しているという意味では共通していますが、
「こだわり」の場合は本人が固執していることを自覚している一方で、
「とらわれ」の場合は本人が固執していることを自覚していない
という違いがあると思うのです。

この違いは、両者の間にあるもう1つの重大な違いにつながって
います。それは、本人がそのことに固執したくてしているのか、
それとも固執したいわけでもないのに、知らないうちに固執して
しまっているのかという違いです。言い換えれば、その固執を本人が
「選択」しているのかどうか、という違いですね。

通常、自分が何かに固執していることを自覚できれば、そこに選択肢
が生まれ、「とらわれ」からは解放されるので、それでもなお固執
することを選ぶとすれば、それはもはや「こだわり」の領域であり、
「信念」とさえ呼べるものになります。信念はその人を支え、力を
与えてくれます。しかし、その人が何かにとらわれている時、その人
の力は奪われ、まさしく「捕われ」の身となってそこから動けなく
なってしまいます。

たとえば、私には「内なる声にしたがって生きる」という、ここ20年
自分の生きる指針としてきた「こだわり」があります。しかし、
無意識のうちに「周りの期待に応えなくてはならない」ということに
とらわれ、その内なる声が聴こえなくなったこともありました。
自分の「こだわり」を意識し、それにしたがっている時は自分も
人生も力強く前に進んでいる感じがありますが、知らず知らずのうち
に何かにとらわれている時は自分も人生も膠着状態になってよどみが
できてしまう感じがします。

こうして見てくると、同じように固執しているように見えて、
「こだわり」と「とらわれ」の間には大きな違いがあることを感じて
いただけるのではないでしょうか?さて、皆さんには何か固執して
いるものはありますか?そして、それは「とらわれ」でしょうか、
それとも「こだわり」でしょうか?自分に力を与えてくれるものを
自覚的に選択し、そうでないものは思い切って手放すと、そこには
きっとこれまで見えなかった可能性の地平が拡がることでしょう。
(榎本 英剛)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】余席あり!
・日程:7月19日(土)・20日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/160180/

【天職創造セミナー】NEW!
・日程:9月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/184061/

<<他団体主催の登壇イベント>>

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】
・主催:NPO法人はたらく場研究所~最高の居場所~
・日程:7月12日(土)
・会場:東京都・代々木 国立オリンピック記念青少年総合センター
・参加費:5,000円
・定員:40名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/181160/

【「自分の“ほんとう”の人生を生きる」という選択】
・主催:一般社団法人プレゼンシング・インスティチュート・
コミュニティジャパン
・日程:7月13日(日)
・会場:東京都内(未定)
・参加費:5,400円
・定員:100名
・詳細・お申し込み:http://peatix.com/event/40521

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3.よく生きるリソース 「ソウル・オブ・マネー」
               (リン・ツイスト著・ヒカルランド)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

去る5月18日、私はこの本の著者であるリン・ツイスト氏とともに
「チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウム」をファシリテーター
として提供するという大変名誉な機会を得ました。ちなみに、
「チェンジ・ザ・ドリーム」とはリンと夫のビルが立ち上げた
「パチャママ・アライアンス」という米国の非営利団体が立ち上げた
持続可能な未来を創るための市民活動であり、「シンポジウム」は
その活動の一環として提供されるプログラムです。私は2007年に
イギリスでこの活動に出会い、翌2008年にそれを日本に初めて紹介
したご縁から今回の流れになったというわけです。

リンは世界的に著名な活動家であり、ファンドレイザーでもあります。
この本は世界から飢餓をなくすことを目的とした「ハンガー・
プロジェクト」など、彼女がこれまで関わってきた社会的な活動を
運営するために必要な資金を確保するため、長年にわたって募金活動
を行う中で彼女が気づき、学んだ「お金と人生」、そして「お金と
世界」についての秘密を余すところなく披瀝したものとなっています。

現代社会を生きる私たちの多くは、「豊かさ」とはどれくらいの
お金を持っているかと比例するとどこかで思っていますが、リンは
豊かさとお金の量は基本的に関係ないと言います。むしろ、豊かさ
とはその人がどのような世界観を持っているかによる、と。それは
一言で言うと、「充足」の世界観です。すなわち、私たちが本当に
必要とするものはすでに与えられている、というものの観方です。

ところが、多くの人はその対極にある「欠乏」の世界観を生きて
います。リンは欠乏の世界観は、次の3つの「神話」から成り立って
いると言います。すなわち、1)充分にはない、2)多ければ、多い
ほどよい、そして3)それは、そうと決まっている、の3つです。
これらの神話やそれが織りなす世界観にとらわれていると、仮に
たくさんのお金を持っていても決して本当の豊かさを味わうことは
できない、とリンは言います。逆に、充足の世界観を生きていると、
お金は自然と自分のところに必要な分だけ流れてくるし、もし必要
以上に流れてくれば、それを貯め込むことなく、また必要なところに
流していきます。要するに、“死に金”をつくらず、活きたお金の
使い方ができるようになるというのです。

リンがこうした世界観を生きていることは、彼女が募金活動をする
場面を見たらよくわかります。普通、他人からお金をもらう時、
「申し訳ない」という気持ちがつきまといがちですが、彼女は人前で
「私、他人に“お金をちょうだい”というのが大好きなの」と
屈託なく言い切ります。というのも、彼女は自分がやっている
社会活動が世の中にとって大事なものであると信じていて、募金を
することはその活動に他人が貢献できる機会を提供している、
言い換えれば他人の“死に金”を“活き金”に変えるお手伝いをして
いるととらえているからです。

数年前、リンが募金活動をしている姿を初めて見て以来、私のお金に
対する考え方は大きく変わりました。きっと本書を読まれる方の
中にも、同じような変化が起きるであろうことは想像に難くあり
ません。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

今週からいよいよ4年に1度行われるサッカーの祭典、ワールドカップ
がブラジルで始まりますね。

何を隠そう、私は大のサッカー好きで、この時期が来ると居ても
立ってもいられなくなります。なので、今月は仕事をほどほどにして、
主に深夜や早朝に繰り広げられる熱戦の数々を寝不足覚悟で堪能
したいと思います!

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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2014年5月10日土曜日

よく生きる通信 Vol.7「ビジョンのジレンマ」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇
         ★よく生きる通信 vol.7★
           2014年5月号
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

連休はどのように過ごされたのでしょうか?
私はほとんど家の庭で畑仕事をしていました。
連休中はどこへ行っても混んでいるので、
その方が落ち着くかなと思いまして。

それでは、「よく生きる通信」の第7号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「ビジョンのジレンマ」
2.よく生きるインフォメーション:
  ・5/18 未来からのラブレター(東京・両国)
  ・5/24-25 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
  ・7/19-20 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「U理論入門」
 (中土井僚著・PHP研究所)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「ビジョンのジレンマ」

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個人がいい人生を生きる上で、あるいは組織や団体がいい経営・
運営を行う上で魅力的かつ明確なビジョンを持つことの重要性は
よく語られるところです。もちろん、魅力的かつ明確なビジョンを
持つことは、それが個人であれ、組織や団体であれ、未来に向けて
の推進力になることは疑いがありませんが、同時にそれは大きな
リスクをはらんでいると私は考えています。

では、魅力的かつ明確なビジョンを持つことにいったいどんな
リスクがあるというのでしょうか?それは、そのビジョンが魅力的
であればあるほど、そしてそれが明確であればあるほど、その
ビジョン以外の可能性が見えなくなってしまうというリスクです。

当たり前のことですが、未来を正確に予測することは不可能ですし、
将来起きることを完全にコントロールすることはできません。
したがって、魅力的かつ明確なビジョンの実現に向けて一歩を踏み
出した瞬間から何が起こるかわからないわけです。この際、自分の
描いたビジョンにあまりに固執してしまうと、そのビジョンの実現
と一見関係のなさそうな出来事が起きた時に、それを無駄なもの、
不要なもの、あるいは邪魔なものとして退けてしまいがちです。
ところが、そのような出来事の中にもしかしたら、自分にとって
現在のビジョンと同じくらい、あるいはそれ以上に魅力的な未来を
創造するのに役立つ情報が含まれている可能性だってあるかも
しれないのです。

何が起きるかわからない未来の可能性を1つのビジョンに限定して
しまうことで、それ以外の未来を創造する可能性に扉を閉ざして
しまうのだとしたら、そもそも魅力的かつ明確なビジョンを持つ
ことがよりよく生きる上で、あるいはよりよい経営を行う上で役に
立つことなのだろうかという疑問が出てきます。これが、私が
「ビジョンのジレンマ」と呼んでいるものです。

このジレンマを解消するために、私がやっているのは「ビジョンを
ゆるく握る」ということです。「ゆるく握る」というのは、
いつでも変える用意があるということです。私は、ビジョンとは
「ベクトル」のようなものだと思っています。つまり、次にどこに
向かって足を踏み出せばいいかという方向性を示してくれると
同時に、その一歩を踏み出すためのエネルギーを与えてくれるもの
だと考えているわけです。ということは、その一歩を踏み出して
さえしまえば、そのビジョンの役割は果たしたことになります。
そして、一歩を踏み出すとたいがい予期しない出来事が起こるので、
それを意味のある情報として受け止め、必要があればその情報を
統合した新たなビジョンを描きます。要するに、一歩進むごとに
ビジョンを「更新」するわけです。

このようにすれば、魅力的かつ明確なビジョンを持つことのリスク
を回避しつつ、そのようなビジョンを持つことのメリットを享受
することができるでしょう。魅力的かつ明確なビジョンに固執し、
それをあまりに強く握り過ぎると、いつしかそれは「実現したい
もの」から「実現しなくてはならないもの」になっていき、
ますますその個人やその組織・団体を縛るものになっていく恐れが
あります。それはもはや「未来をコントロールする」どころか、
逆に「未来にコントロールされている」状態になっているという
ことです。

未来といい関係を築くには、最初から1つの未来に決めてかかる
より、一歩進む度にひもとかれる未来が投げかけてくる出来事に
抵抗せずにそれらをすべて材料としてその都度新しい未来を創造
していくという姿勢が必要になるのではないでしょうか?そう、
あたかも未来とダンスするかのように。
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】キャンセル待ち受付中!
・日程:5月24日(土)・25日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細:http://kokucheese.com/event/index/142178/
・備考:キャンセル待ちをご希望の方は、以下のアドレス
までご連絡ください。info@yokuikiru.jp

【天職創造セミナー】絶賛募集中!
・日程:7月19日(土)・20日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/160180/

主催・共催ではありませんが、以下のイベントにも登壇します!

【リン・ツイストのチェンジ・ザ・ドリーム・シンポジウム
~未来からのラブレター~】残席少なくなってきています!
・日程:5月18日(日)
・会場:東京・両国KFCホール
・参加費:詳細参照
・詳細・お申し込み:http://peatix.com/event/31267/

また、公開プログラムではありませんが、5月29・30日に福島県の
田村市で被災地の支援活動に取り組んでいる人たち向けに
2日間の「アクティブ・ホープ・ワークショップ」を実施します。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

3.よく生きるリソース 「U理論入門」
               (中土井僚著・PHP研究所)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

「U理論」とはマサチューセッツ工科大学上級講師であるC.オットー・
シャーマー博士が提唱したもので、過去の延長線上にはない未来を
個人、組織、社会などのあらゆるレベルで創造するための実践的な
変革理論です。本書の著者である中土井僚さんは私の古くからの
知り合いで、3年ほど前にシャーマー博士が書かれたその名もずばり
『U理論』という本をパートナーの由佐美加子さんとともに訳し、
日本で初めて本格的にこの理論を紹介した人です。

中土井さん自身が本書のプロローグで書かれていますが、シャーマー
博士の『U理論』は600ページを超える学術書であるため、より
わかりやすく、実践しやすい入門書が必要であると感じられて、
本書を執筆することになったそうです。何を隠そう、私自身も
『U理論』が出版されると同時に購入するにはしたのですが、その
あまりの厚さになかなかページを開く勇気が出ず、本棚の一隅を
飾るだけになっていて、今回本書が出版されたことでようやく
U理論の概要を理解することができました。

読んでいて意外だったのは、この理論が個人としてどう生きるか
ということについても言及している点でした。というのも、私は
てっきりこの理論は組織や社会などより大きなシステムをどう変革
するかという理論であり、手法だと思い込んでいたからです。
そういう視点から本書を読んでみると、今回の「よく生きるコラム」
でも取り上げたように、「未来をどう創造するか」について私が
これまで考え、実践してきたことと共通する部分が多いことに気が
つきました。

これまで、個人や組織が未来のビジョンを描いたり、それに
もとづいて目標や計画を立てたりする時、往々にして過去の経験を
通して得られた情報だけを頼りにして、今何が起きているか、何を
感じているかということに対して必ずしも心を開いていないという
傾向が強かったように思うのですが、それだと革新的な未来を創造
することは難しいという気がします。私の場合、そのようなやり方
に何となく違和感を感じ、論理的にというよりはかなり感覚的かつ
直感的に現在のようなやり方をするようになったのですが、U理論
では、革新的な未来をより確実に創造するための「7つのステップ」
と呼ばれるプロセスを提示しています。

ものすごく簡潔にその7つのステップを紹介すると、まず過去の
経験によって培われた枠組みで判断する(①ダウンローディング)
のを保留し、今起きていることを新鮮な目で観て(②観る)、
そこで感じたことに心を開いた時に(③感じ取る)自然と湧いて
くるイメージや感覚(④プレゼンシング)を形にし(⑤結晶化)、
試行錯誤を通して(⑥プロトタイピング)より具体的なものに
していく(⑦実践)というプロセスを意識的に経ていきます。
ここで肝心なことは、「どんな未来を創造するか」ということ
よりも、特に上記①~④で表現されている「どんな意識から未来を
創造するか」ということです。

言葉にすると簡単に聞こえるかもしれませんが、これはかなり
意識的な訓練が必要だと思います。私自身、しばらくは自分なりの
やり方を保留し、この「7つのステップ」を意識して革新的な未来
の創造に取り組んでみたいと思います。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

来週はいよいよパチャママ・アライアンスの共同創設者であるリン・
ツイストさんとチェンジ・ザ・ドリーム・シンポジウムを行います。

200人以上参加されるということで、日に日に緊張感が高まって
きました。でも、リンとシンポジウムをリードできる機会に恵まれる
人は世界でもそう多くいないと思うので、この滅多にない幸運な機会
を思い切り楽しみたいと思います。これがまた新しい未来を創造する
きっかけになることを信じて。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
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◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2014年4月2日水曜日

よく生きる通信 Vol.6「自信のレベル」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇
         ★よく生きる通信 vol.6★
           2014年4月号
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

桜の季節になりました。
日本人のDNAなのでしょうか、なぜか桜を見ると心が華やぎますね。

それでは、「よく生きる通信」の第6号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「自信のレベル」
2.よく生きるインフォメーション:
・4/24 よく生きるカフェ(東京・高円寺)
・4/30-7/2 第3期・よく生きる塾(東京・広尾)
・4/26-27 アクティブ・ホープ・ワークショップ(神奈川・藤野)
・5/24-25 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・7/19-20 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「嫌われる勇気」
(岸見一郎、古賀史健著・ダイヤモンド社)
4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

1.よく生きるコラム 「自信のレベル」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

私は若い頃、「自信のレベルはいったいどのあたりに置いたらいい
のだろうか?」と悩んだことがあります。というのも、あまりにも
自信があり過ぎると自信過剰になって、他人に不愉快な印象を
与えるだけでなく、自らの成長もそこで止まってしまうでしょうし、
逆に自信がなさ過ぎても他人から見て頼りない上に自分でも何かに
チャレンジする気構えがなくなってしまうでしょう。

「自信」とは文字通り「自分を信じる」ということですが、どれ
くらい信じたらいいのか、そして自分の何を信じたらいいのか
というのがよくわからなかったのです。そして、いろいろと悩んだ
挙句、自分なりに見出した答えは「自分の可能性を信じる」という
ことでした。自信というのをそのようにとらえると、自信のレベル
が過剰にも過小にもならず、ちょうどいい塩梅になるということに
気づいたのです。

なぜなら、信じているのが自分の可能性であれば、今の自分を
過大に評価して慢心することにはならないだろうし、仮に今の
自分が理想とは程遠いところにいたとしてもあきらめずに前を
向いて進んでいく勇気が湧いてくる感じがしたからです。この
ことに気づいてからは、自信のレベルをどこに置いたらいいか
ということについて迷うことはなくなりました。

自信を「自分の可能性を信じる」ととらえることは、同時に
「謙虚」であるとはどういうことかについて考えるきっかけにも
なりました。日本には謙虚であることをよしとする美学があり
ますが、それを強調するあまり、それを「卑屈」であることと
混同してしまっているように思える時があります。たとえば、
誰かにほめられた時、「私なんかたいしたことないですよ」と
言う人がいますが、これは謙虚というより卑屈な態度だという
気がします。

「そんなこと、別に目くじらたてるほどのことではないでは
ないか」と思われるかもしれませんが、言葉というのはそれを
現実化する力を持っているので、そのようなことを言っていると、
初めは謙虚に振舞っているつもりでも、そのうち本当に自分が
たいしたことない存在のように思えてきて自信を失ってしまう
ということがあり得ると思うのです。

本当に謙虚な人というのは自信のレベルが過剰でも過小でもなく、
ちょうどいい塩梅にある人で、自分ができることとできない
ことを客観的に把握していますが、卑屈な人というのは自信の
レベルが過小の方に振れて、つねに自分にダメだしをしています。
また、謙虚な人は前向きで、成長する意欲も概して高い傾向が
ありますが、卑屈な人は後ろ向きで、成長する意欲もそれほど
高くありません。

もちろん、自信のレベルが過剰な方に振れて、しかもそれを鼻に
かけるような傲慢な人というのも困ったものですが、傲慢にも
卑屈にもならず、つねに謙虚であるために、「本当の自信とは、
自らの可能性を信じることである」ということをこれからも肝に
銘じていきたいと思います。
(榎本 英剛)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【よく生きるカフェ】NEW!
・日程:4月24日(木)
・会場:東京・高円寺 Livingood
・参加費:3,000円
・定員:25名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/160160/

【第3期・よく生きる塾】もうすぐ定員!
・日程:4月30日(水)・5月21日(水)・6月13日(金)・7月9日(水)
・会場:東京・麻布 ゆんぼうや
・参加費:20,000円
・定員:12名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/155124/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】
・日程:4月26日(土)・27日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:35,000円 ユース割引(30歳未満)25,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/145441/

【天職創造セミナー】もうすぐ定員!
・日程:5月24日(土)・25日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/142178/

【天職創造セミナー】NEW!
・日程:7月19日(土)・20日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/160180/

主催・共催ではありませんが、以下のイベントにも登壇します!

【リン・ツイストのチェンジ・ザ・ドリーム・シンポジウム
~未来からのラブレター~】
・日程:5月18日(日)
・会場:東京・両国KFCホール
・参加費:詳細参照
・詳細・お申し込み:http://peatix.com/event/31267/

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3.よく生きるリソース 「嫌われる勇気」
          (岸見一郎、古賀史健著・ダイヤモンド社)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

本書はフロイトとユングに並ぶ心理学の三大巨頭と呼ばれている
アルフレッド・アドラーが創設した「アドラー心理学」の考え方を
哲人と青年との間で繰り広げられる丁丁発止の対話という形式を
とってわかりやくす紹介したものです。

私自身はアメリカに留学していた頃、「西洋心理学概論」という
授業で少しかじった程度だったので、アドラーの名前は知って
いましたが、その理論についてはこの本を読むまでほとんど理解
していませんでした。しかし、本書を読んでみて、その考え方に
意外にも共感するところが多いことに正直驚きました。

たとえば、有名なマズローの「欲求段階説」の中で人間が持つ
基本的な欲求の1つとして広く認識されている「承認の欲求」を
アドラー心理学では否定します。もちろん、そのような欲求を
抱く人は多いのは事実だと思いますが、アドラー心理学では、
それは他者に認めてもらいたいがために自分がどうしたいか
よりも、その他者の期待に応えようとしてしまうリスクを
はらんでおり、結果として、自分の人生ではなく、他者の人生を
生きることになってしまうというのです。

そして、このことが本書のタイトルにもなっている「嫌われる
勇気」ということにつながってきます。というのも、他者の期待に
応えず、自分の人生を生きようと決意することは、同時に他者に
嫌われることを覚悟することであり、それには勇気が必要になる
からです。

このことは、私自身の経験に照らしても、非常によくわかります。
自らの内なる声にしたがって生きることを信条としてきた私は、
これまで幾度となく他者の期待に添わないような決断をして
きました。その時、他者の中には私に失望する人たちも多くいた
と思います。もちろん、私としても失望されることは辛いことでは
ありますが、でもそのような決断の積み重ねが今の自分をつくって
きたこともまた事実であり、それは自分らしい人生を生きるために
払わなければならない代償だととらえています。

ついつい他人の目が気になって、自分が心から望むような生き方が
できないと感じていらっしゃる方はぜひ本書を手にとってみられる
ことをお勧めします。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

今月は、米国CTIがカリフォルニア州ナパで主催する「コーアク
ティブ・サミット」というイベントに参加するため、今週末から
10日間ほど留守にするため、少し早目の発行となりました。

アメリカに行くのは3.11の直前にフロリダ州マイアミで開催された
前回のコーアクティブ・サミットに参加して以来、約3年ぶりと
なります。はたして今回は何が起きるのか、今から楽しみです。
(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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2014年3月11日火曜日

よく生きる通信 Vol.5「他人(ひと)を嫌いになりたい人はいない」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇
         ★よく生きる通信 vol.5★
           2014年3月号
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

今日は3月11日。あの東日本大震災から3年の月日が経ちました。
復興庁の発表では、いまだに26万人を超える数の方々が避難生活を
強いられているとのこと。震災で亡くなられた方々のご冥福を
改めてお祈りするとともに、震災でそれまでの平和な日々が
奪われてしまった方々の心が1日も早く休まる日が来ることを
心からお祈りします。

それでは、「よく生きる通信」の第5号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「他人(ひと)を嫌いになりたい人はいない」
2.よく生きるインフォメーション:
・4/30-7/9 第3期・よく生きる塾(東京・麻布)
・4/26-27 アクティブ・ホープ・ワークショップ(神奈川・藤野)
・5/24-25 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「人間関係は自分を大事にする。
から始めよう」
(高野雅司著・青春出版社)
4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

1.よく生きるコラム 「他人(ひと)を嫌いになりたい人はいない」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

多くの人は日々他人から嫌われたくないと思って生きています。
それはそうですよね。誰だって嫌われるのは辛いですものね。
特に相手が自分にとって大事な人だったり、毎日のように顔を
突き合わせるような人だったりすればなおさらです。中には、
他人に嫌われないように、本来の自分を押し殺して他人に
合わせようと努力しているうちに、本来の自分が何者だったかを
忘れてしまう人たちもいます。でも、その反対の立場について
考えたことはありますか?

つまり、自分のことを嫌っている(と自分が思っている)人は
そもそもあなたのことを嫌いたくて嫌っているのでしょうか?
私は、誰もが他人に嫌われたくないと思っているのと同様に、
誰もが好き好んで他人を嫌いになりたいわけではないと思って
います。だって、そうではないですか?誰かを嫌いになる
というのはあまり気分のいいことではないし、結構エネルギーが
かかることです。人が本来他人を嫌いたいわけではないというのは、
赤ちゃんを見てもわかります。赤ちゃんは見知らぬ人を警戒する
そぶりは見せても、誰か特定の人を嫌うというようなことは
ありません。

では、本来は他人を嫌いたくないはずの私たちが他人を嫌うように
なるのはどうしてなのでしょうか?私は、それは「恐れ」だと
思います。誰かを嫌うというのは、その誰かが自分の中に何らかの
恐れを誘発するからではないでしょうか?たとえば、自分に対して
横柄な態度をとる人が嫌いなのは、自分のプライドが傷つけられる
のを恐れているのかもしれませんし、何かというとすぐに
ちょっかいを出して来る人が嫌いなのは、自分のペースが乱される
ことを恐れているのかもしれません。

そう考えると、人は自分の中の恐れを誘発する人を「嫌い」になる
ことで自分を守ろうとしているのかもしれませんね。嫌いになれば、
必然的にその相手から距離をとろうとするでしょうし、距離を
とっていれば恐れが誘発される危険性も少なくなりますから。

これは極めて自然な行為であり、それ自体が悪いというわけでは
ありません。むしろ、ここで私が言いたいのは自分のことを嫌って
いる(と自分が思っている)人が本当は自分を嫌いたいわけではなく、
むしろ何かを恐れていて、その恐れから自分を守ろうとしているだけ
なんだと思えば、なんとなくその相手に対する観方も変わってきて、
嫌われることをそれほど個人的にはとらなくなるのではないだろうか、
ということなのです。

他人に嫌われないように無理をしたり、実際に嫌われた時に落ち込ん
だり、逆に反発したりするよりは、相手だって本当は自分のことを
嫌いたいわけじゃないんだと思った方がずっと気が楽になるだけで
なく、その相手に共感さえ覚える感じがするのは私だけでしょうか?
(榎本 英剛)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【第3期・よく生きる塾】NEW!
・日程:4月30日(水)・5月21日(水)・6月13日(金)・
 7月9日(水)の全4回
・会場:東京・麻布 ゆんぼうや
・参加費:20,000円
・定員:12名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/155124/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】
・日程:4月26日(土)・27日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:35,000円 ユース割引(30歳未満)25,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/145441/

【天職創造セミナー】
・日程:5月24日(土)・25日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/142178/

※今月の「よく生きるカフェ」は会場の都合でお休みとさせて
いただきます。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

3.よく生きるリソース 「人間関係は自分を大事にする。
から始めよう」          (高野雅司著・青春出版社)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

著者の高野雅司さんは古くからの友人で、私が現在のような生き方
をするようになったきっかけをいろいろと与えてくれた人でも
あります。20年ほど前、私が米国サンフランシスコにある
California Institute ofIntegral Studies(CIIS)に留学していた
時も、先に同大学院に留学していた高野さんに何かとお世話に
なりました。その時、私はCTIのコーアクティブ・コーチングと
出会うわけですが、高野さんは同じ頃「ハコミ・セラピー」という
ものに出会い、日本に帰国された後ずっとその普及に努めて
こられました。

今回ご紹介する本では、そのハコミ・セラピーの中でセラピストが
クライアントと対峙した時にとるべき基本的態度として説かれている
「ラビング・プレゼンス(Loving Presence)」について、それが
セラピストに限らずあらゆる人にとってあらゆる場面で役に立つもの
として紹介されています。

以下に、その要点を少しご紹介してみたいと思います。今回のコラム
でも書いたように、人間関係においては、とかく相手に嫌われまい
として無理に相手に合わせてしまう傾向がありますが、ラビング・
プレゼンスでは、まず自分を「心地よさ」で満たすことから始めます。
では、どうやって自分を「心地よさ」で満たすかというと、相手の
存在から自分にとって栄養や糧となるものを積極的に感じ取ることに
よって「心地よさ」を味わっていきます。ここで「存在」というのは、
誰でもがただそこにいるだけで醸し出している独特の気配や雰囲気
のことを指します。そして、このような言葉を使わないコミュニ
ケーションを「存在のコミュニケーション」と言うそうです。

このようにして、まずは自分を「心地よさ」で満たすと、それがまた
相手や周りの人たちに心地よいエネルギーとなって伝わるという
好循環が起きます。したがって、自分を大事にすることで、結果的に
周りの人たちといい関係が築かれていくわけです。

高野さんは若い頃に抱いた「なぜ戦争はなくならないのか?」という
素朴な疑問を出発点として、一人ひとりの「心の平和」こそが
よりよい世界を生み出すというビジョンに到達し、そのためにこの
ラビング・プレゼンスがきっと役に立つと信じて活動されています。
ご興味のある方は、この本をお読みになる以外に、以下の
「日本ラビング・プレゼンス協会」のサイトもご覧ください。
http://loving-presence.net/

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

私の住む神奈川県の藤野では、先月の2度にわたる大雪で合わせて
1メートルを優に超える積雪があり、今も道路脇などにはたくさんの
雪が溶けずに残っています。

連日の雪かきで身体のあちこちが筋肉痛になるなど、今回はつくづく
雪の恐ろしさを痛感しました。皆さんのところは大丈夫だった
でしょうか?
(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、
あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
ますが、以下のリンクをクリックして購読を解除していただければ
幸いです。
http://accessmail.jp/z.php3?pk=UIdxdBdi&em=info@yokuikiru.jp

お問い合わせ:info@yokuikiru.jp

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2014年2月8日土曜日

よく生きる通信 Vol.4「感謝は地球を救う」

◇◆◇◆◇―――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇
           ★よく生きる通信 vol.4★
              2014年2月号
◇◆◇◆◇―――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

今年の冬はずいぶんと暖かいなぁと思っていたら、今週に入って雪が
二度も降るなど、一転して冬らしい感じになりましたが、いかが
お過ごしでしょうか?

巷ではインフルエンザも流行っているようですが、まだまだ油断する
ことなく、気を引き締めていかないといけないなと感じている今日
この頃です。

それでは、「よく生きる通信」の第4号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「感謝は地球を救う」
2.よく生きるインフォメーション:
・2/27  よく生きるカフェ:「よく生きる×人間関係」(東京・青山)
・3/8-9 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・4/26-27 アクティブ・ホープ・ワークショップ(神奈川・藤野)
・5/24-25 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「100%幸せな1%の人々」
(小林正観著・中経出版)
4.編集後記

◇◆◇◆◇―――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

1.よく生きるコラム 「感謝は地球を救う」

◇◆◇◆◇―――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

24時間テレビのキャッチフレーズとして有名な「愛は地球を救う」という
言葉がありますね。そのこと自体にまったく異論はないのですが、
これだけだと具体的にどうすればいいのかはわかりません。したがって、
このままでは文字通り、単なるキャッチフレーズに終わってしまう可能性
が高いのではないでしょうか?

愛というのは、いろいろな顔を持っています。「感謝」というのも、その
うちの1つだと私は考えています。そして、感謝には、何かをしてくれた
人に対して御礼を言ったり、何かをして返したりという目に見える感謝と、
口には出さなくても「ありがたい」と感じる目に見えない感謝があります。
後者の場合、対象は必ずしもヒトである必要はなく、モノやコトに対する
感謝というのもありますね。

「ありがたい」と感じる時、私たちはそのヒトやモノ、コトが本来持つ
固有の美しさに意識を向けています。そこには評価や判断が入る余地は
なく、「何かが足らない」という欠乏感が湧いてくることもありません。
それはむしろ、「これで十分」という充足感をもたらします。

では、こうした感謝がなぜ地球を救うことにつながるのか?

それは、今地球上で起きている“問題”のほとんどは、実は私たちの
欠乏感が生み出したものであるという認識があるからです。環境の破壊
にしても、貧富の格差にしても、戦争や原発の問題にしても、元を辿れば、
私たちの中に「もっともっと」という意識が根強く存在していて、自分が
必要としている以上のものを求めることに起因しているのではない
でしょうか?

だとすれば、感謝するということは、ただそれだけでこれらの問題に
対抗し、解決していくための大きな力となるはずです。仏教哲学者にして
環境・平和活動家のジョアンナ・メイシーは、「感謝とは革命的な行為
である」と言っています。教育やマスコミによって、つねに「何かが
足らない」という欠乏感を抱き続けるように仕向ける文化の中で、
感謝するということは勇気のいることであり、それは地球上の多くの
問題が解決に向かう、まさに「革命的」な行為であると言うのです。

感謝はその気になれば、誰にでもできます。特別な能力も必要なければ、
お金も時間も必要ありません。でも、多くの人が意識的に感謝する
ようになれば、それだけで確実に世界は変わっていくでしょう。
「感謝は地球を救う」。それを信じて、日々小さな革命を起こして
いきたいものです。
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【よく生きるカフェ:「よく生きる×人間関係」】NEW!
新企画第2弾は人間関係がテーマです!
・日程:2月27日(木) 19:15-21:45
・会場:東京・青山 brisa libreria
・参加費:3,675円(お食事付き)
・定員:45名
・詳細・お申し込み:http://brisa-plus.com/libreriaaoyama/event/1187

【天職創造セミナー】
定員間近です!
・日程:3月8日(土)・9日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/123354/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】NEW!
今回の「よく生きるコラム」でも取り上げたジョアンナ・メイシーの
「つながりを取り戻すワーク」を紹介します!
・日程:4月26日(土)・27日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:35,000円 ユース割引(30歳未満)25,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/145441/

【天職創造セミナー】NEW!
新たに募集を開始しました!
・日程:5月24日(土)・25日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http:// http://kokucheese.com/event/index/142178/

※なお、上記以外に2/22-23に福島・田村町の蓮笑庵にて、非公開で
「アクティブ・ホープ」を開催する予定です。もしもお知り合いで福島を
はじめとする東北方面にお住まいの方がいらっしゃれば、ご紹介ください。

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3.よく生きるリソース 「100%幸せな1%の人々」
               (小林正観著・中経出版)

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この本の存在は昨年の天職創造セミナーに参加された方から教えて
もらいました。タイトルに惹かれるものがあったので手にとってみたの
ですが、この本に書かれていることには「よく生きる」ためのコツ
として私がつねづね考えていることと重なる部分が多くありました。

著者は40年にわたって、超常現象を含む世の中の事象を唯物論の視点から
研究してきた人で、この本の他にもたくさんの本を書かれていますが、
この本では特に「幸せな人」と「幸せでない人」を分けるものは何か
について書かれています。

結論から言うと、それはその人の人生で起こる現象をどのようにとらえ
るかであると著者は言います。現象自体に「いい」も「悪い」もなく、
それを「いい」ととらえれば幸せになるし、「悪い」ととらえれば
幸せでなくなる、ただそれだけのことだ、と。私も基本的にその通りだ
と思います。

この時、カギとなるのは今回の「よく生きるコラム」でも取り上げた
感謝。人間はつい不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句(著者はこれらを
「五戒」と呼んでいます)を言ってしまいがちですが、その代わりに
「ありがとう」を言っていると、たとえば末期がんが治ったりといった
奇跡すら起こるとのこと。その真偽のほどは私自身試したわけでは
ないのでわかりませんが、でもつねに感謝の心持ちで過ごしていると
いいことが起こるということは容易に想像できます。

これを機会に、私も改めて感謝の持つパワーに意識を向けてみたいと
思います。

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4.編集後記

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先月、名古屋と浜松で「真実と共に生きる」というタイトルで、
ジョアンナ・メイシーの「つながりを取り戻すワーク」を紹介する
1日ワークショップを実施しました。今月は念願の福島で2日間の
ワークショップを行います。やる度に、今こそこのワークが日本で
求められていることを痛感しており、今度は4月に藤野で「アクティブ・
ホープ」というタイトルの2日間ワークショップを実施することに
しました。

この間、ある人に「このワークショップで得られるものは何ですか?」
と問われた時に、自分の中から咄嗟に出てきたのは「この大変な時代を
つねに喜びをもって力強く生き抜いていくための智恵です」という答え
でした。もちろん、それがこのワークのすべてではないと思いますが、
自分的には腑に落ちる答えでした。その智恵をなるべく多くの人と
共有したい。そのような機会があることに今、心から感謝したいと
思います。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、
あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
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2014年1月5日日曜日

よく生きる通信 Vol.3「ギブ・アップせよ!?」

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         ★よく生きる通信 vol.3★
           2014年1月号
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新年あけましておめでとうございます!
よく生きる研究所の榎本英剛です。

皆さんは今年をどんな年にしたいと思ってらっしゃいますか?
私は今年のテーマを「empty」とすることにしました。
Emptyとは「空(から)」ということですが、「自分の中にある
ものを自分が空になるくらい出し切りたい」という想いから、
これをテーマとすることにしました。今はすごくしっくりきて
いますが、さてどんな1年になることやら。。。

それでは、今年最初の「よく生きる通信」、第3号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1. よく生きるコラム:「ギブ・アップせよ!?」
2. よく生きるインフォメーション:
・1/20  よく生きるカフェ:「よく生きる×仕事」(東京・青山)
・1/25  真実と共に生きるワークショップ(名古屋)
・1/26  真実と共に生きるワークショップ(浜松)
・3/8-9 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「置かれた場所で咲きなさい」
(渡辺和子著・幻冬舎)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「ギブ・アップせよ!?」

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「ギブ・アップする」というと、通常は「あきらめる」ことを意味
しています。新年早々、なんて後ろ向きなテーマなんだろうと
思われるかもしれませんが、早合点しないでください。実はこの
言葉、よく見ると別の意味合いがあるように思われるのです。

「ギブ・アップ(Give up)」をそのまま直訳すると、「上に与える」
という意味になります。さて、この場合の「上」とは何を指し、
それに何を与えるというのでしょうか?

私は「上」とは「神」だと思っています。実際、「上」を「かみ」
とも読みますね。「神」という言葉に抵抗がある人は「天」でも
「大いなるもの」でも構いません。要するに、「人智を超えた力」
を指していると考えているわけです。

では、神に何を与えるのか?この場合、「与える」というよりは
「任せる」といった方がわかりやすいかもしれませんね。つまり、
どういう結果になるかを神に任せる、ということです。そして、
そこには1つの前提があります。それは、「自分がベストを
尽くした上で」という前提です。私は昔から「人事を尽くして
天命を待つ」という言葉が大好きで、座右の銘と言ってもいい
くらいですが、これこそが「ギブ・アップする」ということの
本当の意味なのではないかと考えています。

ちなみに、「ギブ・アップ」に似た言葉で「サレンダー
(surrender)」という言葉があります。この言葉は、日本語では
「降伏する」と通常訳されますが、「sur」は「上」、「render」
は「与える」を意味する言葉なので、基本的には「ギブ・アップ」
と同じことを意味する言葉だと言えます。「サレンダー」はまた、
「手放す」と訳されることもありますが、これは人事を尽くした
上で結果を手放す、つまり神に任せるという意味だと解釈して
います。

前置きが長くなりましたが、私たちは、ともするとこの逆の思考
あるいは行動パターンをとってしまうことが多いのではない
でしょうか?つまり、自分のベストを尽くしてもいないのに、
特定の結果になることを期待する、というパターンです。これは、
「自分が望む結果を奪い取ろう」とするという意味で、さしずめ
「テイク・ダウン(take down)」の発想と呼べるかもしれませんね。

新年にはいわゆる「元旦の計」を立てる人が多いと思いますが、
今年は「どんな結果を期待するか」ではなく、「自分は何にベスト
を尽くすか」という観点から1年を展望してみるというのはいかが
でしょうか?そして、ベストを尽くした結果、どんな結果になる
かは「ギブ・アップ」して、むしろ「お楽しみ」にしてみるという
のはいかがでしょうか?
 (榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【よく生きるカフェ:「よく生きる×仕事」】
・日程:1月20日(月) 19:15-21:45
・会場:東京・青山 brisa libreria
・参加費:3,675円(お食事付き)
・定員:45名
・詳細・お申し込み:http://brisa-plus.com/libreriaaoyama/event/1053

【真実と共に生きるワークショップin名古屋】
・日程:1月25日(土) 9:30-16:30
・会場:名古屋・港湾会館 第3会議室
・参加費:5,500円*
・定員:40名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/135908/

 *但し、1月18日(土)に同じく名古屋市内で開催される「チェンジ・
 ザ・ドリーム シンポジウム」にも参加される方はセット割引という
 ことで 4,500円でご参加いただけます。そちらの詳細・お申し込みは
 以下のリンクからお願いします。
 http://kokucheese.com/event/index/136392/

【真実と共に生きるワークショップin浜松】
・日程:1月26日(日) 10:00-17:00
・会場:浜松市内
・参加費:4,500円
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/134380/

【天職創造セミナー】
・日程:3月8日(土)・9日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/123354/

なお、1/21-3/12開催の第2期「よく生きる塾」はおかげさまで
定員に達しました。まだ、キャンセル待ちを受け付けておりますので、
ご希望の方は以下のメールアドレスまでご連絡ください。
info@yokuikiru.jp

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3.よく生きるリソース 「置かれた場所で咲きなさい」
               (渡辺和子著・幻冬舎)

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本書は比較的最近ベストセラーになったので、手に取られた方も
多いかもしれません。著者は30歳を目前にして修道院に入り、
その後海外留学を経て36歳という若さで四年生女子大学の学長に
任命された経験の持ち主。現在は80歳を超えるご高齢ながらも、
ノートルダム清心学園の理事長を務めていらっしゃいます。

キリスト教の教えを土台としながらも、ご自身の人生を通して
得られた、いわば「血肉の通った」教訓の数々は宗教の枠を超えて
多くの人々の共感を呼んだようです。私は本書のタイトルに興味を
惹かれ、手に取りました。というのも、とらえようによっては、
このメッセージは「今いる環境で我慢しなさい」と聞こえなくも
ないと感じたからです。

しかし、読み進めていくうちに、これは今回のコラムで取り上げた
「ギブ・アップ」の精神について別の側面から語っているのでは
ないかということに気がつきました。すなわち、人生においては、
まさに著者がそうであったように、時に思いがけぬことが起こる
けれども、それに抵抗するのではなく、むしろ「天命」ととらえて
その中で自分のベストを尽くす、ということを言っているのでは
ないだろうかと感じたのです。

これは天命が先に来るか、後に来るかだけの違いであって、自分が
ベストを尽くすことは何も変わらないわけです。もちろん、
置かれた場所ではどうしても咲けないという場合もあるでしょう。
花にはそれぞれ育つのに適した環境というのがあるように、人にも
それぞれ力を発揮しやすい環境というのはあるでしょう。そうで
あるなら、そのような環境をつくり出すために自分のベストを
尽くせばいいと思うのです。もちろん、結果を期待せずに・・・

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4.編集後記

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偉そうに書きましたが、私にしても特定の結果を期待してしまう
ことは往々にしてあります。知らないうちについそうしている
ことも多いのですが、どういう時にそれがわかるかというと、
何かショックを受けた時などです。ショックを受けるということは、
実際に起きたこととは違う何かを期待していたということですから。

今年のテーマを「empty」にしたのは、1つはそういう期待や恐れ
を手放し、自分がその時その時ベストを尽くすことに集中し、
結果については天命に委ねるということを肝に銘じるためでも
あります。「あきらめる」という意味でのギブ・アップは簡単
ですが、上記のような意味でのギブ・アップは決して簡単では
ないですものね。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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