2021年2月11日木曜日

よく生きる通信 Vol.40 「どこに意識を向けるかが人生の質を決める」

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         ★よく生きる通信 vol.40★
               2021年2月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

前回の配信から4ヶ月以上空いてしまいましたが、皆さんはいかが
お過ごしでしたでしょうか?

私の方はその間、3年前から少しずつ書き溜めてきた本を完成すべく
原稿の執筆作業に追われていましたが、この度ようやくそれを形に
することができました。東日本大震災からちょうど10年となる来月
3月11日に『僕らが変わればまちが変わり、まちが変われば世界が
変わる』というタイトルで出版される予定です。

内容的には、私が現在住んでいる神奈川県の藤野というまちで、この
10年ほど取り組んできた「トランジション・タウン」という、市民の
力で持続可能な地域コミュニティをつくるための市民運動について
まとめたもので、奇しくもコロナ後をどう生きるかについて1つの
方向性を指し示したものとなっています。

なお、この本は今年1月に立ち上がったばかりの新しい出版社から
出されることもあり、その出版費用を捻出するため、購入予約という
形でクラウドファンディングを行うことになりました。来週15日
から以下のサイトで受け付けを開始する予定ですので、ぜひ皆さん
にもご協力いただけたら幸いです。
https://ttfujino.net/book/

それでは、今年最初の「よく生きる通信」をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「意識をどこに向けるかが人生の質を決める」
2.よく生きるインフォメーション:
・天職創造セミナー(オンライン) 3/6-7
・本当の自分を生きる塾(オンライン) 4/5-7/19
3.よく生きるリソース:「いま、目覚めゆくあなたへ」
マイケル・シンガー著(風雲舎)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「意識をどこに向けるかが人生の質を決める」

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普段、皆さんはどこに意識を向けていらっしゃるでしょうか?そして、
そのことをどれくらい自覚されているでしょうか?

いきなり変な質問から入りましたが、世の中の多くの人は自分が日頃
どこに意識を向けているかについて自覚していません。大体において
人が意識を向けるのは、その時目の前をよぎった面白いものや気に
なるものだと思います。そして、それは目に見えることだけに限られ
ません。その時聞こえてきた他人の話し声や食べている料理の味や
匂い、あるいは肌で感じる蒸し暑さや風の涼しさに意識が向くことも
あるでしょう。また、外側の世界で起きていることだけでなく、
自分の考えや気持ちなど、内側で起きていることに意識が向くことも
あります。対象が何であれ、その時自分の気を引いたことに自覚の
ないまま意識を奪われてしまうのです。

「自覚のないまま意識を奪われる」ということは、そこで意識的な
選択が行われなかったということです。つまり、「そこに意識を
向けよう」という意思のないまま、いわば意識が“ハイジャック”
されてしまったような状態になるわけです。もしも意識が奪われて
いることがその人の人生を豊かにするようなものであればそれもいい
でしょうが、人生の豊かさにはまったくつながらないようなどうでも
いいことや、逆に人生を貧しくするようなことに奪われてしまうこと
も多々あるはずです。こうして私たちの意識は、多くの場合、人生で
起こること、およびそれに対する自分の反応(考えや気持ち)に
振り回されることになるのです。そして、そうやって自分の意識が
振り回されている間は他のことに意識を向けることはできません。
場合によっては、1つのことに何時間も何日も、ひどい時には何年も
意識がとらわれてしまうことさえあります。

10人の話を同時に聞き分けられたという逸話のある聖徳太子であれば
まだしも、普通の人は一度に意識を向けられる対象や範囲は限られて
います。実際には、どの瞬間にも意識を向けられることは無数に
ありますが、意識にはその無数にある対象の中から、限られた数の
対象にスポットライトを当て、さらにズームインするという働きが
あります。そういう意味で、私たちの意識は私たちにとって限られた
貴重な資源であり、リソースだと言えるでしょう。その貴重な資源
である意識が人生で起こることやそれに対する反応に自覚のないまま
振り回されているとしたら、それこそ資源の無駄遣いになってしまい
かねません。

では、どうしたら私たちにとって貴重な資源である意識を有効に使う
ことができるのでしょうか?それには、まず意識が私たちにとって
貴重な資源であることを認識する必要があります。そして、その意識
をどこに向けるかを自分で選ぶことができることを知る必要があり
ます。その上で、以下のような一連の問いを常に自分に対して発する
習慣を身につけるのです。すなわち、「今、自分はどこに意識を
向けているのか?」、「そして、それは自分の人生を豊かにする
ものか?」、「そうでないとすれば、どこに意識を向けるとより人生
は豊かになるのか?」といった問いです。これらの問いかけを通して、
どこに意識を向けるかについてより自覚的な選択ができるようになる
と、人生は自ずとより豊かな方向へと導かれていくことでしょう。
要するに、究極的な言い方をすれば、皆さんの意識をどこに向けるか
が皆さんの人生の質を決めることになるのです。

さて、冒頭の問いを今一度戻りましょう。普段、皆さんはどこに意識
を向けていらっしゃるでしょうか?そして、そのことをどれくらい
自覚されているでしょうか?
(榎本英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催イベント>>

・天職創造セミナー(オンライン)3/6(土)-7(日)
  https://kokucheese.com/event/index/606302/

・本当の自分を生きる塾(オンライン)4/5(月)-7/19(月)
  https://kokucheese.com/event/index/606710/

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3.よく生きるリソース 「いま、目覚めゆくあなたへ」 
マイケル・シンガー著 (風雲舎)

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本書の著者は一昨年の12月に配信した「よく生きる通信」Vol.36の
「よく生きるリソース」で取り上げた『サレンダー』と同じ、
マイケル・シンガー氏。その時もご紹介しましたが、彼はスピリ
チュアル・コミュニティの創始者でありながら、従業員2000人を
超えるIT企業の最高経営責任者を務めるという稀有な経歴を持って
います。その彼が長年にわたる精神的な修行の末に辿り着いた境地
と、どうしたらそうした境地に辿り着けるかについてわかりやすく
解説したのが本書であり、この手の本としては異例とも言える
100万部を超える大ベストセラーとなりました。

原題の『The Untethered Soul』は、直訳すると「束縛されない魂」
となるように、本書のテーマはいかに自分の内外で起こることに
とらわれず自由に生きるかということに尽きると思います。そして、
そのための鍵を握っているのが、実は今回の「よく生きるコラム」
のテーマでもある意識の使い方なのです。著者が本書の中で何度か
使っているたとえでとてもわかりやすいのが、映画館で映画を観る
時に何が起こるかという話です。私たちが映画館で映画を観ている
時、ついそのスクリーン上で起きていることに意識を奪われ、それと
一体化してしまい、それ以外のことにはまったく意識が向かなくなる
ことがよくありますが、日常で私たちの意識に起きているのもこれと
まったく同じ現象だと著者は言います。したがって、自由になるため
には、日々自分の外側や内側で起こることに一体化することなく、
あたかも映画のスクリーンを眺めるかのように客観的に眺められる
ようになることだと言うのです。

著者はさらに、このたとえで言うところの観客、つまりその映画を
観ている存在こそが本当の自分であり、日々自分の人生において展開
するドラマに引きずり込まれることなく、そのドラマで何が起ころう
とすべてそれを楽しめるようになることこそが精神的な修行において
多くの人が目指す悟り、あるいは目覚めと呼ばれる状態であると主張
しています。私自身は残念ながらまだそのような境地にはまったく
達していませんが、今後ぜひ心がけていきたいと思っています。

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4.編集後記

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先日、国家資格である「全国通訳案内士」の資格試験に無事合格した
という通知を受け取りました。合格率が10%を切ると言われるこの
試験ですが、昨年8月にあった筆記試験、そして12月にあった口頭
試験を無事乗り切り、一発で合格することができました。

なぜこの資格にチャレンジしたかと言えば、単純に昔から興味が
あったからというだけなのですが、せっかく取得したので、これから
それをどう活かすかじっくり考えていきたいと思います。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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