2014年3月11日火曜日

よく生きる通信 Vol.5「他人(ひと)を嫌いになりたい人はいない」

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         ★よく生きる通信 vol.5★
           2014年3月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

今日は3月11日。あの東日本大震災から3年の月日が経ちました。
復興庁の発表では、いまだに26万人を超える数の方々が避難生活を
強いられているとのこと。震災で亡くなられた方々のご冥福を
改めてお祈りするとともに、震災でそれまでの平和な日々が
奪われてしまった方々の心が1日も早く休まる日が来ることを
心からお祈りします。

それでは、「よく生きる通信」の第5号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「他人(ひと)を嫌いになりたい人はいない」
2.よく生きるインフォメーション:
・4/30-7/9 第3期・よく生きる塾(東京・麻布)
・4/26-27 アクティブ・ホープ・ワークショップ(神奈川・藤野)
・5/24-25 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「人間関係は自分を大事にする。
から始めよう」
(高野雅司著・青春出版社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「他人(ひと)を嫌いになりたい人はいない」

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多くの人は日々他人から嫌われたくないと思って生きています。
それはそうですよね。誰だって嫌われるのは辛いですものね。
特に相手が自分にとって大事な人だったり、毎日のように顔を
突き合わせるような人だったりすればなおさらです。中には、
他人に嫌われないように、本来の自分を押し殺して他人に
合わせようと努力しているうちに、本来の自分が何者だったかを
忘れてしまう人たちもいます。でも、その反対の立場について
考えたことはありますか?

つまり、自分のことを嫌っている(と自分が思っている)人は
そもそもあなたのことを嫌いたくて嫌っているのでしょうか?
私は、誰もが他人に嫌われたくないと思っているのと同様に、
誰もが好き好んで他人を嫌いになりたいわけではないと思って
います。だって、そうではないですか?誰かを嫌いになる
というのはあまり気分のいいことではないし、結構エネルギーが
かかることです。人が本来他人を嫌いたいわけではないというのは、
赤ちゃんを見てもわかります。赤ちゃんは見知らぬ人を警戒する
そぶりは見せても、誰か特定の人を嫌うというようなことは
ありません。

では、本来は他人を嫌いたくないはずの私たちが他人を嫌うように
なるのはどうしてなのでしょうか?私は、それは「恐れ」だと
思います。誰かを嫌うというのは、その誰かが自分の中に何らかの
恐れを誘発するからではないでしょうか?たとえば、自分に対して
横柄な態度をとる人が嫌いなのは、自分のプライドが傷つけられる
のを恐れているのかもしれませんし、何かというとすぐに
ちょっかいを出して来る人が嫌いなのは、自分のペースが乱される
ことを恐れているのかもしれません。

そう考えると、人は自分の中の恐れを誘発する人を「嫌い」になる
ことで自分を守ろうとしているのかもしれませんね。嫌いになれば、
必然的にその相手から距離をとろうとするでしょうし、距離を
とっていれば恐れが誘発される危険性も少なくなりますから。

これは極めて自然な行為であり、それ自体が悪いというわけでは
ありません。むしろ、ここで私が言いたいのは自分のことを嫌って
いる(と自分が思っている)人が本当は自分を嫌いたいわけではなく、
むしろ何かを恐れていて、その恐れから自分を守ろうとしているだけ
なんだと思えば、なんとなくその相手に対する観方も変わってきて、
嫌われることをそれほど個人的にはとらなくなるのではないだろうか、
ということなのです。

他人に嫌われないように無理をしたり、実際に嫌われた時に落ち込ん
だり、逆に反発したりするよりは、相手だって本当は自分のことを
嫌いたいわけじゃないんだと思った方がずっと気が楽になるだけで
なく、その相手に共感さえ覚える感じがするのは私だけでしょうか?
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【第3期・よく生きる塾】NEW!
・日程:4月30日(水)・5月21日(水)・6月13日(金)・
 7月9日(水)の全4回
・会場:東京・麻布 ゆんぼうや
・参加費:20,000円
・定員:12名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/155124/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】
・日程:4月26日(土)・27日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:35,000円 ユース割引(30歳未満)25,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/145441/

【天職創造セミナー】
・日程:5月24日(土)・25日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/142178/

※今月の「よく生きるカフェ」は会場の都合でお休みとさせて
いただきます。

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3.よく生きるリソース 「人間関係は自分を大事にする。
から始めよう」          (高野雅司著・青春出版社)

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著者の高野雅司さんは古くからの友人で、私が現在のような生き方
をするようになったきっかけをいろいろと与えてくれた人でも
あります。20年ほど前、私が米国サンフランシスコにある
California Institute ofIntegral Studies(CIIS)に留学していた
時も、先に同大学院に留学していた高野さんに何かとお世話に
なりました。その時、私はCTIのコーアクティブ・コーチングと
出会うわけですが、高野さんは同じ頃「ハコミ・セラピー」という
ものに出会い、日本に帰国された後ずっとその普及に努めて
こられました。

今回ご紹介する本では、そのハコミ・セラピーの中でセラピストが
クライアントと対峙した時にとるべき基本的態度として説かれている
「ラビング・プレゼンス(Loving Presence)」について、それが
セラピストに限らずあらゆる人にとってあらゆる場面で役に立つもの
として紹介されています。

以下に、その要点を少しご紹介してみたいと思います。今回のコラム
でも書いたように、人間関係においては、とかく相手に嫌われまい
として無理に相手に合わせてしまう傾向がありますが、ラビング・
プレゼンスでは、まず自分を「心地よさ」で満たすことから始めます。
では、どうやって自分を「心地よさ」で満たすかというと、相手の
存在から自分にとって栄養や糧となるものを積極的に感じ取ることに
よって「心地よさ」を味わっていきます。ここで「存在」というのは、
誰でもがただそこにいるだけで醸し出している独特の気配や雰囲気
のことを指します。そして、このような言葉を使わないコミュニ
ケーションを「存在のコミュニケーション」と言うそうです。

このようにして、まずは自分を「心地よさ」で満たすと、それがまた
相手や周りの人たちに心地よいエネルギーとなって伝わるという
好循環が起きます。したがって、自分を大事にすることで、結果的に
周りの人たちといい関係が築かれていくわけです。

高野さんは若い頃に抱いた「なぜ戦争はなくならないのか?」という
素朴な疑問を出発点として、一人ひとりの「心の平和」こそが
よりよい世界を生み出すというビジョンに到達し、そのためにこの
ラビング・プレゼンスがきっと役に立つと信じて活動されています。
ご興味のある方は、この本をお読みになる以外に、以下の
「日本ラビング・プレゼンス協会」のサイトもご覧ください。
http://loving-presence.net/

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4.編集後記

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私の住む神奈川県の藤野では、先月の2度にわたる大雪で合わせて
1メートルを優に超える積雪があり、今も道路脇などにはたくさんの
雪が溶けずに残っています。

連日の雪かきで身体のあちこちが筋肉痛になるなど、今回はつくづく
雪の恐ろしさを痛感しました。皆さんのところは大丈夫だった
でしょうか?
(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
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なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、
あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
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