2015年2月5日木曜日

よく生きる通信 Vol.14「本当の責任」

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         ★よく生きる通信 vol.14★
           2015年2月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

年が明けて早1ヶ月以上が経ちましたが、皆さんはどのようなスタートを
切られたのでしょうか?私は例年以上に密度の濃いスタートだったせいか、
もう何ヶ月も経ったような感じがしています。

さて、少し間が空いてしまいましたが、今年初めての「よく生きる通信」を
お届けします。ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「本当の責任」
2.よく生きるインフォメーション:
★7/10-23 よく生きるツアー@イギリスを開催します!
・3/14-15 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・4/11-12  天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・4/24-26  アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
・5/9-10 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・6/27-28 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「NVC」
マーシャル・ローゼンバーグ(日本経済新聞社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「本当の責任」

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今回は「責任」ということについて、私が考えていることを書いて
みたいと思います。皆さんは「責任」という言葉を聞くと、どんな
ふうに感じますか?何となく「重たい」感じがしないでしょうか?
もしそのように感じるとしたら、それは責任の本当の意味を理解
していない可能性があります。

「責任」を英語では「responsibility」と言いますが、これは
「response(反応)」と「ability(能力)」という2つの言葉
からできています。すなわち、責任とは「反応する能力」なのです。
何に反応するのか?それは、「今、自分が置かれている状況」です。
今、自分が置かれている状況にどのように反応するか、どのように
応えるかを自分で選ぶことができる力、それが本来「責任」という
言葉が意味していることなのです。

もしも責任をこのようにとらえると、世間で一般的に使われている
責任にはいくつか誤解があることがわかります。1つは、責任の
主語はつねに自分であるということ。別の言い方をすれば、自分が
責任をとることができるのは自分のことだけであって、他者の責任
をとることはできないということです。責任を「反応する能力」、
もしくはよりシンプルに「応える力」ととらえるなら、それぞれの
人が置かれている状況にどのように応えるかを選ぶことができる
のはただ1人、その本人だけということになります。ところが、
世間では「責任を他者に押し付ける」というような表現をよく耳に
します。つまり、責任をあたかも人から人へと手渡しできるモノ
かのようにとらえているわけですね。

もう1つは、責任は義務ではないということ。別の言い方をすると、
責任とは「やらなければならないこと」ではないということです。
ある状況に対してどのように応えるかを自分で選べる力が責任だと
するなら、そこには「選択の自由」があることが前提となります。
ところが、責任を義務ととらえ、「やらなければならないこと」と
とらえると、そこにはもはや選択の自由はありません。世間では、
よく「それはお前の責任だ」というような言い方を耳にしますが、
こうした表現は相手の選択する力をまったく尊重しておらず、ただ
の「押し付け」に過ぎません。責任という言葉を聞いて「重たい」
感じがする人は、もしかしたら責任を他者から押し付けられる義務
のようにとらえているのかもしれませんね。

本当に責任をとるためには、自由が必要です。よく「自由には責任
がともなう」という話を聞きますが、その逆、すなわち「責任には
自由がともなう」も真なりなのです。そしてまた、本当に責任を
とることは人を自由にします。責任を義務ととらえ、「やらなけれ
ばならないこと」ととらえると、人は「犠牲者」になります。一方、
どんな状況においても、それにどう応えるかは自分で選択すること
ができると知ることは、その人を犠牲者から解放します。
いかがでしょう。責任をこのようにとらえると、なんだかワクワク
してきませんか?
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

★★来る7月、「よく生きるツアー@イギリス」を開催します!★★
「よく生きる」を地域レベルで実践しているイギリスの世界的な
エコビレッジ、フィンドホーンとトランジション・タウン発祥の地
トットネスを訪ね、これからの生き方を考える「よく生きるツアー」
を開催します。詳しくは以下のリンクをご覧ください。
http://kokucheese.com/event/index/261263/
※ツアーについてより詳しい話を聞きたいという方のために、以下
の日程で対面およびスカイプで説明会を開催します。
<対面>
3月1日(日),3月18日(水),4月9日(木)いずれも19:30-21:30
http://kokucheese.com/event/index/261219/
<スカイプ>
3月10日(火),3月22日(日),4月5日(日)いずれも19:30-21:30
http://kokucheese.com/event/index/261262/

【天職創造セミナー】
・日程:4月11日(土)・12日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/261407/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】
・日程:4月24日(金)~26日(日)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/242476/

【天職創造セミナー】
・日程:5月9日(土)・10日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/246179/

【天職創造セミナー】
・日程:6月27日(土)・28日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/256689/

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3.よく生きるリソース 「NVC」
      (マーシャル・ローゼンバーグ著 日本経済新聞社)

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「NVC」というのは、「Non-Violent Communication」の頭文字を
とったもので日本語では「非暴力コミュニケーション」と呼ばれ
たりしているコミュニケーションの手法です。本書はこのNVCの
生みの親であるマーシャル・ローゼンバーグ博士が書いた、いわば
NVCのバイブルのような本です。
私はイギリスのフィンドホーンに住んでいた2005年にNVCに出会い、
それまでやってきたコーチングとはまた別の魅力を持つこの手法
に惹かれ、ローゼンバーグ博士自らがトレーナーとして関わった
ものも含め、多くのトレーニングに参加しました。

NVCの目的は自分や他者と深くつながることであり、そのためには
観察・感情・ニーズ・リクエストという4つの要素を意識した
コミュニケーションをとることが大切と言います。「観察」では、
評価・判断を一切交えずに現実をまっすぐに見つめ、「感情」
では、思考を一切交えずに純粋に自分や相手の心の中で起きて
いることを感じ、「ニーズ」では、その感情の奥にある、それぞれ
が大切にしていることを尊重し、「リクエスト」では、そのニーズ
を満たすために相手に何をしてほしいかを伝えます。それを意識
することで、相手の話をより共感的に聴くことができると同時に、
自分の考えや想いをより正直かつ率直に伝えることができるよう
になります。

とはいえ、どんな手法もそうですが、それを知ったからといって
すぐにできるようになるわけではありません。それができるように
なるためには日々のコミュニケーションの中で意識的に実践し、
失敗を繰り返しながら、徐々に身につけていくしかないでしょう。
本書はそうした実践のためのフレームワークについてわかりやすく
書かれています。

私は本書の日本語版があればいいなと思い、その企画を最初に
出版社に持ち込んだご縁で、現在NVCを日本に広げるべく真摯に
活動している人たちとつながり、昨年12月に日本で初めて行われた
国際集中トレーニング(IIT)に参加しました。イギリスから帰国
後、しばらくNVCから離れていましたが、久しぶりにその空気感に
触れて、改めて自分の感情やニーズを大切にしようと思いました。
機会があれば、ぜひ皆さんにも触れていただきたいと思います。

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4.編集後記

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私は先週から内閣府が主催する「グローバル・リーダー養成事業」
にリーダーシップ担当の研修講師という立場で参加しています。
このプログラムは、日本および世界10か国から集められた18~30歳
の青年たちを対象に約1ヶ月にわたって、陸上研修・船上研修・
海外研修と場所を変えながら行われます。

現在は船上研修の真っただ中で、実はこのメルマガも日本丸という
船の上で書いています。本当は出発前に書きたかったのですが、
プログラムの準備で忙しく、今となってしまいました。
昨年秋のピースボート乗船に引き続いて、なぜか最近「船」づいて
ますが、まさに「乗りかかった船」ということで、最後まで次代を
担う世界各国の若者たちに対して自分ができることを精いっぱい
してきたいと思っています。
(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、
あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
ますが、以下のリンクをクリックして購読を解除していただければ
幸いです。
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お問い合わせ:info@yokuikiru.jp

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