2018年6月19日火曜日

よく生きる通信Vol.30「What's the best use of me?」

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         ★よく生きる通信 vol.30★
          2018年5月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

気持ちの良い天気が続いておりますが、皆さんにおかれましては
いかがお過ごしでしょうか?

私の方は先月、珍しく国内・海外含めて出張がなく、平穏な日々
を過ごすことができました。年明けから最初の3ヶ月は出版記念
イベントの全国キャラバンなどもあってことさら忙しかったので、
ようやく一息つけた感じがしています。

さて、約3ヶ月ぶりの「よく生きる通信」をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「What’s the best use of me?」
2.よく生きるインフォメーション:
・6/14(木)東京・銀座 home主催「本当の自分を生きる」
・6/17(日)東京・渋谷 社会の未来を考えるホリスティック教育
研究所主催 「本当の自分を生きる~シュタイナー教育の原点~」
・7/15(日)東京・西荻窪 「生き方の「枠」を超える対話
~A・live」
3.よく生きるリソース:「『本当の大人』になるための心理学」
諸富 祥彦著(集英社新書)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「What’s the best use of me?」

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“What’s the best use of me?” これは折に触れて私が自分に
対して投げかける問いです。日本語で言うと、「自分のベストな
使い方は何か?」「自分をもっとも活かせることは何か?」と
いった表現になるでしょうか。実は、この問いは私が長年関わって
きたCTIの創設者の一人であり、かつて自分のコーチでもあった
故ローラ・ウイットワース氏が生前によく口にしていた言葉です。
それがいつの間にか私の脳裏に刻み込まれ、自分にとってもっとも
大切な問いの1つになったのです。

一方、これと一見形は似ているけれど、まったく異なる方向性を
持っている問いに”What’s in it for me?”いうものがあります。
日本語で言うと、「自分が得られることは何か?」というような
意味になります。この問いは関心がひたすら自分に向いています。
逆に、”What’s the best use of me?”の方は関心が外に向いて
います。同じ“me”という言葉を使っていても、後者の問いの
“me”は主語というよりは目的語であり、どうしたら自分という
資源を周りの人たちや世の中にもっとも役に立つ形で活かすこと
ができるのかを問うているのです。

「ギブ・アンド・テイク」という表現がありますが、“What’s
in it for me?”の方は「テイク」、すなわち自分が一体何を得ら
れるのかを問うているのに対し、“What’s the best use of me?”
の方は「ギブ」、すなわち自分が一体何を与えられるのかを問うて
います。先ほどこの2つの問いは「形は似ているけれど、まったく
異なる方向性を持っている」と書いたのはそういう意味です。
ある選択肢を前にした時、つい前者のような問いを自分に対して
投げかけてしまっている人が多いのではないでしょうか?

ここで、次のような疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれ
ません。すなわち、「でも、ギブばっかりだったら自己犠牲に
なってしまって辛いのではないか?」という疑問です。これは
もっともな疑問だと思いますが、実は“What’s the best use of
me?”という問いの優れた点は、その問いが意味するところを
正しく理解しさえすれば、決して自己犠牲にならないどころか、
自分にも周りの人たちにも大きな喜びをもたらすことができる
ところなのです。

そんな理想的な状態を実現するための鍵を握っているのは問いの
中にある“best use”という言葉です。これは自分という資源の
「最高な使い方」をするということですが、ではどうしたら
それは可能になるのでしょうか? 私は、それが自分にとっての
“best use”となるかどうかを考えるにあたって、以下の3つの
ことを意識しています。すなわち、1)それは今、自分が心から
やりたいことか? 2)それは今、周りの人たち、あるいは世の
中から求められていることか? 3)それは今、自分にしかでき
ないことか? あるいは、今それをやるのにもっともふさわしい
のは自分か? の3つです。これらすべての問いに自信を持って
「イエス」と言える時、それは自分にとっての“best use”と
なります。そして、自分をそういう形で使えた時、自分にも
周りの人たちにも大きな喜びをもたらすことができるのです。

現在、私自身が自分の“best use”だと感じて力を入れている
のは中国での活動です。数年前から、これまで私が日本でやって
きた様々な活動、たとえばCTIのリーダーシップ・プログラム、
アクティブ・ホープ、天職創造セミナー、さらにトランジション
・タウンといった活動やプログラムを中国に紹介し、それを拡げ
る活動に取り組んでいます。この活動がこの先何につながって
いくのかはわかりませんが、これが今、自分がやるべきことだ
ということには何の疑問もありません。ただ、これをこのまま
ずっと続けていくかどうかはわかりません。“best use”が何で
あるかは時に応じて変わっていきます。だからこそ、常に「今、
どうなのか?」を問うことが重要なのです。

さて、あなたにとって今、自分の“best use”は一体何だと思い
ますか?
(榎本英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<榎本が登壇する予定のイベント>>

【本当の自分を生きる~榎本英剛さんと考えるこれからの生き方】
・日時:6/14(木) 19:00-21:30
・場所:東京・銀座 文祥堂オフィス
・参加費:一般3,000円 学生2,500円(ドリンク、軽食込み)
・主催:home
・詳細:https://www.facebook.com/events/187257368748567/

【本当の自分を生きる~シュタイナー教育の原点】
・日時:6/17(日) 14:00-17:00
・場所:東京・渋谷 青山学院大学 総研ビル14号館 509教室
・参加費:前売 一般3,000円 学生1,000円
     当日 一般3,500円 学生1,500円
・定員:40名
・主催:社会の未来を考えるホリスティック教育研究所
・詳細:https://www.facebook.com/events/1012325902250623/
※副題にありますように、このイベントは主にシュタイナー
教育に関心がおありの方を主な対象としたものであること、
予めご了承ください。

【生き方の「枠」を超える対話~A・live】
・日時:7/15(日) 13:30-17:30
・場所:東京・西荻窪 ほびっと村 
・参加費:6,000円
・定員:30名
・主催:ほびっと村
・詳細:www.nabra.co.jp/hobbit/
※なお、このイベントの詳細が上記URLに掲載されるのは6月上旬
になる予定です。お申込の受付もそれ以降になりますこと、予め
ご了承ください。

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3.よく生きるリソース 「『本当の大人』になるための心理学」 
諸富 祥彦著 (集英社新書)

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著者の諸富祥彦さんは現在明治大学で心理学を教える傍ら、カウン
セラーとして精力的にカウンセリング活動を行っておられます。
心理学にはいくつかの分野がありますが、その中でも人間性心理学
やトランスパーソナル心理学といった自己実現および自己超越など
のテーマを扱っておられ、著作も多数お持ちです。

まだ直接お目にかかったことはないのですが、共通の知人が多く
いることもあって、お名前は随分と前から伺っていました。過日、
そんな共通の知人の一人から、私の新著『本当の自分を生きる』と
内容が重なるところがたくさんあるから一度ぜひ読んでみてほしい
と手渡されたのが本書でした。

最近少し時間に余裕があったこともあり、そのことを思い出して
実際に読んでみたのですが、本当に内容的に重なる部分が多くて
驚きました。こう書くとおこがましい感じがしますが、ここまで
似たような考え方をされている方がこの世の中にいるということに、
ある種の不可思議さと親近感を感じずにはいられませんでした。

本書はそのタイトルが示すように、「本当の大人」になるためには
どうしたらいいかについて書かれたもので、特に中年期以降は
それまでのように外的な成功を目指すよりも、内的な成長・成熟を
目指すべきではないか、というのが著者の主張です。そして、その
「内的な成長・成熟」に必要なことは何かについて様々な心理学の
知見を引用しながら説得力のある形で述べられています。

たとえば、「魂のミッションを果たしている」という感覚を持つ
ことが内的な成熟に必要な要素の1つとして紹介されていますが、
それは私が『本当の自分を生きる』の中で「人生の目的」という
表現を使って述べていることとほぼ重なっており、まさに「我が
意を得たり」と思わず膝を打ってしまいました。

おもしろかったのは、その中で「問いが反転する」ということに
ついて書かれていたことです。人は内的な成熟が進むにつれて
自らに投げかける問いが「私はどう生きていきたいのか?」と
いった「私」中心の問いではなく、「私の人生は私をどこに
導こうとしているのか?」といったように、あたかも人生その
ものに問われているような感覚に変わっていくとのこと。これは
今回のコラムで紹介した“What’s in it for me?”と“What’s
the best use of me?”という問いの違いと、若干ニュアンスは
異なるものの似ているところがあるなと感じました。

「本当の自分を生きる」というテーマについて、少し違った
切り口から考えてみたい人にはお薦めの一冊です。

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4.編集後記

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先週まで10日間ほど中国に滞在し、2つのトレーニングを実施して
きました。中国の人たちと本格的に関わるようになって約3年に
なりますが、今回はこれまでよりもう一段深いレベルで彼らのこと
を理解できたような気がしています。

それは彼らの多くが共通して心の奥に抱えている痛みというか、心の
叫びのようなものです。その痛みに耳を傾けているうちに、これから
も引き続き彼らと関わり続けていきたいという気持ちが沸々と自分の
中から湧いてくるのを感じました。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

※この通信のバックナンバーをご覧になりたい方は、以下のリンク
からご覧いただくことができます。
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あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
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よく生きる通信Vol.29「生き方のOSを見直す」

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         ★よく生きる通信 vol.29★
          2018年2月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

先月中旬から始まった新著『本当の自分を生きる』の出版を記念
するイベントの全国キャラバンもいよいよ終盤に差しかかって
います。

新しい人たちの出会い、そして懐かしい人たちとの再会に彩られ
た旅は充実感にあふれ、私にとっても心満たされる経験となって
います。

そんな中、今年初めての「よく生きる通信」をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「生き方のOSを見直す」
2.よく生きるインフォメーション:
・『本当の自分を生きる』出版記念イベント
・本当の自分を生きる塾
3.よく生きるリソース:「マインドセット」
キャロル・デュエック著(草思社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「生き方のOSを見直す」

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新著『本当の自分を生きる』の出版記念イベントを全国で行うに
あたって、改めて私がこの本を通じて伝えたいことは何なのか
を考えている時にふと浮かんできたのは「生き方のOSを見直す」
という言葉でした。

「OS」というのは「オペレーティング・システム」のことで、
コンピュータを動かす基幹ソフトウエアを指しており、代表的な
ものにマイクロソフト社の「ウインドウズ」やアップル・コン
ピュータ社の「マッキントッシュ」があります。そして、その上
に通常「アプリ」と呼ばれる「アプリケーション・ソフトウエア」
を搭載して、文章を書いたり、図表を作成したり、情報を検索
したり、動画を観たり、他者と通話したりするわけです。

「生き方のOSを見直す」と言った時の「OS」はもちろんメタファー
(たとえ)ですが、それは「基盤となる考え方」あるいは「基盤
となるものの観方」と言い換えてもいいかもしれません。なぜ
あえて「OS」というメタファーをここで使っているかというと、
多くの人は人生でうまくいかないことがあると、ともすると
「アプリ」を変えることでなんとかしようとする傾向があると
感じるからです。つまり、「基盤となる考え方やものの観方」を
見直すのではなく、表面的な「やり方」の部分を変えることで
対処しようとしているのではないか、そんな風に感じるのです。

もちろん、やり方を変えることでうまくいかない状況を乗り越える
ことができる場合もあるでしょうし、それはそれで悪くはあり
ませんが、常にアプリを変えることだけで対処しようとすると、
いずれまた同じような問題に直面する可能性が高いように思い
ます。アインシュタインが遺した有名な言葉で「ある問題を生み
出したのと同じ意識でその問題を解決することはできない」という
のがありますが、繰り返し直面する問題を根本的に乗り越えるには
まさに「意識」の部分まで掘り下げる必要があると思うのです。

新著では「新しい人生の可能性を開く8つのキーメッセージ」と
いう形で「生き方の基盤となる考え方やものの観方」に関してこれ
まで多くの人が抱いているものとはまったく異なる選択肢を提示
させていただきました。つまり、異なるOSを提示させていただい
たわけです。ただ、私が提示したOSの方が正しいとかより良いと
言うつもりはありません。そもそも考え方やものの観方に正誤や
優劣はないと思うのです。生き方のOSを「変える」ではなく
「見直す」としているのは、異なる選択肢を提示することで読者が
「これまで自分が抱いてきた考え方やものの観方で本当にいいのか」
「これからはどのような考え方やものの観方を抱いて生きていき
たいのか」と自らに問いかけてほしいからです。そして、最終的
にはそれぞれが自分なりのOSを見出していただけることを願って
いるのです。

さて、皆さんは今、どのようなOSに則ってご自分の人生を生きて
らっしゃるのでしょうか?そして、そのOSは皆さんが生きたい人生
を生きる上で役に立っているでしょうか?
(榎本英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【『本当の自分を生きる』出版記念イベント】

・2/18(日) 14:00-16:00 東京・国立 <満席>
http://ptix.at/rV9k5g
・2/19(月) 13:30-15:30 盛岡 <残席少>
http://ptix.at/RzQJ3n
・2/19(月) 18:30-20:30  仙台
http://ptix.at/cgtd3q
・2/20(火) 19:00-21:00 札幌 <満席>
http://ptix.at/9kj046
・2/21(水) 19:00-21:00 新潟
http://ptix.at/jwHEye
・2/22(木) 19:00-21:00 東京・大崎 <満席>
http://ptix.at/OXdD2h

【本当の自分を生きる塾】

今月末より、新著『本当の自分を生きる』で書かせていただいた
内容にもとづいた「本当の自分を生きる塾」という新しいプロ
グラムが始まります。

このプログラムはどこに住んでいてもご参加いただけるように
zoomというツールを使ってオンライン上で行われ、深い対話を
行えるように1コース当たり最大12名までという少人数制で行われ
ます。

1回当たり90分(初回と最終回のみ120分)のセッションを2-3
週間に1回の割合で全8回行い、毎回「8つのキーメッセージ」の
うち1つを順番に取り上げていきます。

このプログラムを行う目的は、対話と実践を通じて、参加者が
まさに生き方のOSを見直し、自分なりのOSを見出していくことに
あります。

以下、その詳細です。

●日程

【2月スタート】
コース1:以下の火曜日の18:00-19:30(初回および最終回のみ
18:00-20:00)2/27、3/19、4/10、4/24、5/8、5/29、6/12、7/3
コース2:以下の水曜日の20:30-22:00(初回および最終回のみ
20:30-22:30)2/28、3/20、4/11、4/25、5/9、5/30、6/13、7/4<満席>

【3月スタート】
コース3:以下の火曜日の20:30-22:00(初回および最終回のみ
20:30-22:30)3/19、4/10、4/24、5/8、5/29、6/12、7/3、7/17<満席>
コース4:以下の水曜日の18:00-19:30(初回および最終回のみ
18:00-20:00)3/20、4/11、4/25、5/9、5/30、6/13、7/4、7/18
コース5:以下の火曜日の9:00-10:30(初回および最終回のみ
9:00-11:00)3/19、4/10、4/24、5/8、5/29、6/12、7/3、7/17
コース6:以下の水曜日の9:00-10:30(初回および最終回のみ
9:00-11:00)3/20、4/11、4/25、5/9、5/30、6/13、7/4、7/18

●参加費:39,000円(税込)
●定員:1コース当たり12名(最少催行人数8名)
●お申し込み:以下のリンクからお願いします。
kokucheese.com/event/index/502919/

すでに各地で実施した出版記念イベントにてご案内を開始している
ため、あいにく夜遅い時間帯のコースはすでに満席になってしまって
おりますが、その他のコースはまだ空席がありますので、ご都合が
よろしければぜひご参加ください。

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3.よく生きるリソース 「マインドセット」 
キャロル・デュエック著 (草思社)

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著者はスタンフォード大学の心理学教授で、今回ご紹介する著書名
でもある「マインドセット」の研究でその名を知られています。
マインドセットとは「考え方の基本的な枠組み」のことで、今回の
コラムで取り上げた「OS」に当たるものです。マインドセットには
いろいろなものがありますが、著者は本書の中で、特に人が持つ
能力についてどうとらえるかという観点から「硬直マインドセット」
と「しなやかマインドセット」という2つのマインドセットを比較
しています。

「硬直マインドセット」とは、「人の能力は生まれつき決まって
いて、努力によって変えることはできない」というとらえ方。
そして、もう1つの「しなやかマインドセット」とは、「人の能力
は努力によっていくらでも伸ばすことができる」というとらえ方を
指しています。そして、前者のマインドセットを持つ人は、
もっぱら成績や業績など目に見える結果を出すことに関心があり、
「成功」にこだわる傾向がある一方で、後者のマインドセットを
持つ人は、結果そのものよりもその結果を出すためにどれだけ努力
するかというプロセスに関心があり、「成長」にこだわる傾向が
あるとのこと。

どちらのマインドセットを持つかは当然、その人の人生に対する
姿勢や品格、人間関係、そして長期的なアウトプットなどにも
大きく影響してきます。本書ではスポーツ選手や経営者、あるいは
教師といった人たちがどちらのマインドセットを持つかによって
どのような人生を辿り、どのような影響を周りの人たちに与えて
いったかについて豊富な実例が挙げられており、マインドセットが
持つ力についてわかりやすく書かれています。たとえば、硬直
マインドセットを持つ人は自分の能力を証明することに躍起になる
あまり、つい独善的になりがちであるとか、いったん挫折すると
なかなか立ち直れないといった特徴があるそうです。

ここで大事なことは、「マインドセットは変えることができる」
という点です。自分がどんなマインドセットを持っていて、それが
自分の人生や周りの人たちにどんな影響を与えているのかを自覚
することができれば、変化のきっかけをつかむことができるで
しょう。さて、皆さんは硬直マインドセットの持ち主でしょうか、
それともしなやかマインドセットの持ち主でしょうか?

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4.編集後記

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1月29日から2月6日まで出版記念イベントの全国キャラバンの合間
を縫って、内閣府が主催する「世界青年の船」事業にアドバイザー
として区間乗船してきました。この事業に関わるのは今回が3回目
になるのですが、日本を含む世界11ヶ国から集まった200人以上の
将来ある青年たちと共に過ごすことは毎回心洗われる経験となって
います。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
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2018年1月6日土曜日

よく生きる通信 Vol.28号外 新著『本当の自分を生きる』出版!

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         ★よく生きる通信 vol.27★
          2017年12月号(号外)
     ~~新著『本当の自分を生きる』出版!~~
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

このメルマガを書くのは約1年ぶりとなりますが、今年は皆さんに
とってどんな1年だったのでしょうか?

私はこの1年は「吸収」の年と位置づけ、日本における仕事は最低
限に抑え、2月から約8ヶ月間、中国の上海に生活の拠点を置いて
平日は現地の大学で中国語の勉強をしながら、週末の多くは上海や
北京でワークショップを開催して中国における活動基盤を拡充する
という1年を過ごしました。

あいにく中国語の方は思ったほど上達しませんでしたが、試しに
開催してみた「天職創造セミナー」に対する反応がすこぶる良く、
最近は案内をすれば2週間もしないうちに定員に達してしまう
という状況が続いています。

思うに、中国もここ数十年、急激な経済成長を遂げ、特に上海や
北京などの大都市部では多くの人が物質的に豊かな生活を実現した
ものの、それだけでは足らず、まさに「よく生きるとはどういう
ことか?」という問いを問い始めている人たちが増えているような
気がします。

この年末で一旦日本に引き揚げますが、これからも中国での活動は
引き続き継続していこうと思っています。

******************************

さて、話は変わりますが、本日はよく生きる研究所の設立から
ちょうど5年という節目の日でもあります。こうしてこの日を
無事迎えることができたのもひとえに皆様からの暖かいご支援
のおかげだと心から感謝しております。

そして、この5周年という特別な日に私にとっては3作目となる
新著『本当の自分を生きる』が春秋社から出版されることになり
ました!

この本では、「自分らしく生きるということはどういうことか?」
というテーマについて、私が20代以降、様々な試行錯誤を通して
つかみ取ってきた8つのキーメッセージを、それをどうやって
つかみ取ったかのエピソードとともに語ったもので、ある意味で
前著『本当の仕事』の続編とも言えるものです。

なお、この本は以下のリンクからご購入いただくことができます。

http://amzn.asia/9ToLNIy

ただ、出版社の情報ではアマゾンを通しての購入だと発送まで
しばらく時間がかかる可能性があるらしく、書店で購入していた
だいた方が早く読んでいただけるかもしれないとのことです。

そして、年明けにはこの本の出版を記念して日本全国20カ所ほど
を1ヶ月くらいかけて回り、イベントを開催する予定です。この
イベントでは本の概要についてお話しさせていただくとともに、
あるキーメッセージについてそれをつかみ取ったエピソードと
ともに紹介し、参加された皆さんがそれをそれぞれの人生に当て
はめてみるとどんな新しい可能性が開かれるのかについて対話を
通して探ってみたいと思っています。

このイベントについての情報は以下の2つのページからご覧いた
だけます。

https://www.facebook.com/本当の自分を生きる-1934211920239063/
https://peatix.com/group/68797/view#

2時間という短い時間ではありますが、皆さんがご自身の人生を
新しい目で観るきっかけになればいいなと思っていますので、
もしお近くで開かれるイベントがあればぜひご参加いただければ
幸いです。なお、ご参加いただいた皆さんにはもれなく本をプレ
ゼントさせていただきます!

来年が皆さんにとってさらに「よりよく生きる」1年となります
ように。

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                        編集後記

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今回は新著の出版に伴う号外の発行ということで短か目のメルマガ
となりましたが、これを機にまた正規の「よく生きる通信」発行に
ついても前向きに検討していきたいと思っています。

では、日本全国約20カ所で開催されるイベントのどこかで皆さん
とお目にかかれることを祈っています!

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

※この通信のバックナンバーをご覧になりたい方は、以下のリンク
からご覧いただくことができます。
http://yokuikiru-kenkyusho.blogspot.jp/

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あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
ますが、以下のリンクをクリックして購読を解除していただければ
幸いです。
http://accessmail.jp/z.php3?pk=UIdxdBdi&em=info@yokuikiru.jp

お問い合わせ:info@yokuikiru.jp

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2016年12月30日金曜日

よく生きる通信 Vol.27 「人生には季節がある」


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         ★よく生きる通信 vol.27★
           2016年12月号(特別号)
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

今年も残すところ、あと1日となりましたが、皆さまいかがお過ごし
でしょうか?

さて、今月の19日に、よく生きる研究所はおかげさまで設立から
4周年を無事迎えることができました。これもひとえに皆様のご支援
の賜物と心から感謝しております。

この間、「天職創造セミナー」および「アクティブ・ホープ・
ワークショップ」の開催を中心に活動してきましたが、4年が経った
このタイミングでよく生きる研究所としての外向きの活動を当面
休止させていただくことになりました。それに伴い、この「よく
生きる通信」もしばらくの間休刊となります。

いささか唐突に感じられると思いますが、実はこのことは半年ほど
前から決めていました。その理由および今後どうするのかについて
は、「よく生きるコラム」の方で今回のテーマと関連づけながら、
少し触れさせていただきたいと思います。

では、当面最後となる「よく生きる通信」特別号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「人生には季節がある」
2.よく生きるリソース:「ライフ・シフト」リンダ・グラットン/
アンドリュー・スコット著(東洋経済新報社)
3.編集後記

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1.よく生きるコラム 「人生には季節がある」

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私は人生には「季節」があると考えています。何か新しいことが
始まりそうな予感に包まれ、いろいろなことを試してみる「春」。
そして、その中から「これ」というものが立ち現われ、そこに
全精力を傾け、忙しく動き回る「夏」。そうした努力の成果が実を
結ぶと同時に、現状を見直さざるを得ない何かが起こり、内省的
になる「秋」。その中から湧いてきた問いと深く向き合い、大切な
ものを手放して、次なるサイクルに備えて自分をひたすら整える
「冬」。私の場合、これまでの人生を振り返ると、このサイクルを
ほぼ10年周期で繰り返してきた感があります。

20代の後半でそれまで勤めていた会社を辞め、アメリカに留学した
のが冬。「どうしたら人は生き生きと仕事ができるのか?」という
問いを持つ中で生まれたのが「天職創造セミナー」であり、その
実現をサポートする方法として出会ったのがコーチングでした。
日本に帰国し、個人事業主として天職創造セミナーにコーチング
を加えたサービスを細々と提供していたのが春。そして、コーチ
ングについて書いた本が予想外に売れたことが発端となり、自分が
学んだCTIのコーチング・プログラムを日本で提供すべく会社を
設立し、その活動に明け暮れたのが夏。無理がたたったのか病気に
なり、それがきっかけで乗ったピースボートで世界の現状を知り、
そうしたことにまったく無頓着だった自分に危機感を抱いたのが秋。
その結果、30代の終盤に会社の経営を手放し、「どうしたら持続
可能な社会がつくれるのか?」という問いを持って、イギリスの
フィンドホーンというエコビレッジに移住したのが、また冬。その
結果、チェンジ・ザ・ドリームやトランジション・タウンという
持続可能な社会をつくるための活動に出会い、それを日本に紹介
することになるわけです。

そして今、また季節が一巡りして、新たな冬に突入しようとして
います。なんとなく去年くらいからその予感がしていたので、少し
ずつこれまでやってきたことを手放しながら、その準備をしてきま
した。昨年には15年にわたって株主として関わってきた会社を
完全に手放し、今年は天職創造セミナーとアクティブ・ホープ・
ワークショップを含むほぼすべての活動を年内で一旦完了しました。
そして、来年から何をするのかと言えば、今自分の中にある新たな
問いを持ってしばらく探求の旅に出ようと思っています。その問い
というのは、「どうしたら革命は起きるのか?」というものです。
この問いがどこから出てきたのかをきちんと説明しようとすると
かなりの長文になってしまいそうなので割愛しますが、簡潔に
言うと、これまで自分が関わってきたものを含め、今求められて
いる社会変革がよりスピーディかつより大きなスケールで拡がって
いくためには何が必要なのかということについて探求したいという
想いがあります。

そのために、まずはとっかかりとして、来年の前半はここ1~2年
の間に個人的な関わりがますます増えてきている中国に身を置いて、
中国語の勉強をしながら、近年急速に世界におけるプレゼンスを
高めつつある彼の国の今を肌で感じるところから始めたいと思って
います。そして、来年の後半はそのまま中国に残るか、場合に
よってはアメリカの大学院に籍を置き、社会変革について学ぶ
という選択肢も視野に入れています。その先にどんな「春」が
待っているのか、現時点ではわかりませんが、これまでの経験を
振り返っても、人生の季節に逆らうことなく、逆にどっぷりと
それに浸かった方が次のサイクルがより充実したものになるような
気がしているので、しばらくは急いで春に移行しようとせず、
冬ごもりに徹しようと思っています。

さて、あなたの人生は今、どのような季節にあるのでしょうか?
(榎本 英剛)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2.よく生きるリソース 「ライフ・シフト」
リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著(東洋経済新報社)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

本書の著者の一人は以前このメルマガのVol.10の「よく生きる
リソース」で取り上げた『ワーク・シフト』という本と同じリンダ・
グラットン氏。前著は今から約20年後における仕事の世界がどう
なっているかについて複数のシナリオを提示することで今後の
キャリアをどう主体的に築いていくかを考えさせるという内容
でしたが、本書は寿命が近い将来100歳を超えると予測されている
時代において、仕事を含めて人生全体をどのようにデザインすべき
かを、世代が異なる3人のシナリオを通して考えさせる内容になって
います。

本書の中で著者たちは、寿命が100歳を超える「100年ライフ」に
おいては、従来のような教育・仕事・引退からなる「3ステージの
モデル」は非現実的になりつつあり、それらに加えて様々な可能性
を模索する「エクスプローラー」のステージ、自由と柔軟性を
重んじて小さなビジネスを起こす「インデペンデント・プロデュー
サー」のステージ、そして複数の仕事や活動に同時並行的に関わる
「ポートフォリオ・ワーカー」のステージが出現し、しかも個人の
志向や特性に合わせてそれらのステージを順不同で組み合わせる
「マルチステージ」の時代がやってくるだろうと主張しています。

この主張は私自身のこれまでの人生を振り返ってみても納得のいく
もので、決して寿命が100歳になることを見越してそうしたわけ
ではないものの、自分が心から望む働き方・生き方をしてきたこと
が結果として「エクスプローラー」「インデペンデント・プロ
デューサー」「ポートフォリオ・ワーカー」を含むマルチステージ
からなるキャリアになったという感じがします。そういう意味では、
本書が主張するマルチステージのキャリアというのは、100年
ライフに対応するためだけでなく、自分が幸せになるためにも
有効な考え方ではないかという気がします。

また、本書のもう1つ大事な主張として、100年ライフにおいては、
お金などの有形の資産をどうするかもさることながら、スキルや
知識などの「生産性資産」、健康や家族関係などの「活力資産」、
そして自己意識や開かれた姿勢などの「変身資産」の3つに著者
たちが分類している「無形の資産」をどうするかが非常に大事に
なってくるということがあります。そして、これらの無形資産を
充実させるために、時には意図的に「移行期間」を設け、いわゆる
仕事をまったくしない時期も必要になるのではないかと述べて
います。

今号のよく生きるコラムでも紹介したように、私はこれまでに何度
かこの移行期間を経験してきました。そして、その度に新たな知識
やスキルという生産性資産を手にし、それによって仕事や活動の
多様性も拡大してきました。そして今また新たな移行期間に意図的
に突入しようとしているこのタイミングで本書に出会えたことは
心理的に大きな後押しになりました。この年末年始にどんな本を
読もうかと迷っている人にはぜひお勧めの一冊です。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

3.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2013年の10月に第1号を発刊して以来、不定期の発行ながら今号
で27号を数えるまで約3年にわたって続けてきたこの「よく生きる
通信」。ここまで続けられたのも、ひとえに皆様という読者がいて
くださったからこそと心から感謝しています。

一旦休止とさせてはいただきますが、いずれまた再刊したいと
思っていますので、ぜひご登録いただいたままにしておいていただ
ければ幸いです。では、じばらくお暇をいただきますが、今後とも
どうぞよろしくお願いいたします!

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

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あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
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◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2016年9月23日金曜日

よく生きる通信Vol.26 「心の動くところに人生の目的あり」

◇◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇
         ★よく生きる通信 vol.26★
           2016年9月号
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

私は先月、家族旅行でアフリカのタンザニアに行ってきました。
大の動物好きである妻と娘に野生の動物を見せてあげたいという
のがその大きな理由でしたが、サファリ・ツアーで次々と現れる
動物を見て一番はしゃいでいたのは私だったような気がします。

大自然の中で自分の力で生きている動物たちは、やはり動物園や
サファリ・パークで人間に飼い慣らされている動物たちと違って
たくましく、「命の力」に満ち溢れていて、感動しました。

では、「よく生きる通信」Vol.26をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「心の動くところに人生の目的あり」
2.よく生きるインフォメーション:
・2016/10/8-10 アクティブ・ホープ・ワークショップ
(長野・女神山)
・2016/10/2 トークイベント:本当の仕事とは?(東京・六本木)
・2016/10/13 20代に考えておきたい、自分に嘘をつかない生き方・
 働き方(東京・千代田)
・2016/10/15 藤野の学校(神奈川・藤野)
・2016/10/17 どんなときにも希望を失わない生き方 ACTIVE HOPE
 (東京・後楽園)
・2016/11/19-20 天職創造セミナー(藤野・無形の家)
・2016/12/10-11 天職創造セミナー(藤野・無形の家)
3.よく生きるリソース:「人生の目的」本田健著(大和書房)
4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

1.よく生きるコラム 「心の動くところに人生の目的あり」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

人生の目的。それは、なぜ自分がこの世に生まれ、何のために今
こうして生きているのか、ということ。私は、究極的に人が心の底
で求めているのは、この問いに対する答えなのではないかと思って
います。「人は意味を求める動物である」と著名な心理学者であり、
精神科医でもあるヴィクトール・フランクルはかつて言いました。
もしそうであるなら、人がもっとも見出したい意味は自分の人生
ではないか、そう思うわけです。

残念ながら、それは数学の問題のように、どこかに正解が書かれて
いるわけではありません。一人ひとりが自分でその答えを見出して
いくしかないのです。前回のメルマガで取り上げたように、現代を
生きる多くの人は、こうした答えのない問いとともにいることが
できず、すぐに答えを求めようとする傾向があります。したがって、
たとえそれが「自分は何のために生きるのか?」というような
大事な問いであっても、ちょっと考えて答えが出ないとすぐに
あきらめてしまったりします。でも、私は、この問いは一生を
かけて問うものであり、それだけの価値があると考えています。
そして、いずれこの世を去る時、「ああ、自分はこのために生き
たんだな」と思えるものがあれば、仮にそれが苦労の絶えない人生
であったとしても、その人は幸せな人生を生きた、よく生きたと
言えるのではないかと思うのです。

正解がなく、一生かけて問うものだとは言っても、つねに「仮説」
を立てることはできます。そして、実はこの仮説を立てるという
のが、とても大切なのです。仮に「これが自分の人生の目的だ!」
と思っても、正解がない以上、それは結局つねに仮説でしかない
わけで、でも「自分の人生はこのためにある」と感じるものがある
ことが日々の生活を充実させ、何かの選択を迫られた時の基準を
明確にし、その目的を生きるのに必要なものを引き寄せ、豊かな
人生を生きることを可能にしてくれるのです。

では、どうしたら、たとえそれが仮説であったとしても、自分に
とってピンとくる人生の目的を見出すことができるのでしょうか?
人生の目的の見つけ方にはいろいろな方法がありますが、今回の
コラムで紹介したいのは、自分の心が動くことに注意を向ける
という方法です。「心が動く」というのは、別の言い方をすれば、
何らかの感情が湧いてくるということですが、その中でも特に
強い感情、心の振れ幅の大きな感情に注意を向けるのです。その
感情には喜びや感動のようにポジティブなものもあれば、悲しみ
や怒りのようにネガティブなものもあるでしょう。人生の目的
を見出す上ではそのどちらも大事であり、そういう意味では、
感情にポジティブもネガティブもないのかもしれません。

感情のことを英語で“emotion”と言いますが、“motion”とは
「動き」を意味し、“e”を“energy”の“e”ととらえると、
それは「動くエネルギー」と解することもできます。要するに、
感情とは、人を動かす「心のスイッチ」のようなものなのです。
そして、おもしろいことに、人によってどこに心のスイッチが
あるかは異なります。どんなことに喜びを感じ、どんなことに
痛みを感じるかは違うわけで、それがその人をその人らしく
している1つの源であると言えるでしょう。

そもそも、なぜ心が動くかと言えば、そこにその人にとって
大切な何かがあるからです。それが満たされれば、心はいわゆる
ポジティブな方向に振れますし、逆にそれが満たされなければ、
心はいわゆるネガティブな方向に振れます。私たちはついこう
した心の動きに振り回され、それこそ一喜一憂して、それが
どこから来ているのかについて振り返ることはほとんどあり
ませんが、静かにその出所を見つめれば、そこにはその人が
その人である所以が隠されているのです。

たとえば、私はレストランなどで食事をしている時に、誰かが
ウエイターさんやウエイトレスさんに対して、知り合いでも
ないのに、ぞんざいな口のきき方をしているのを見ると、
とても嫌な気分になります。逆に、電車に乗っていて、若い
人がお年寄りに席を譲ったりしている光景を見ると感動します。
これらの心の動きの奥には、「尊重」とか「敬意」といった
ものがあり、それは私の人生の目的につながっています。

さて、あなたは、どんなことに心が動き、その奥にはどんな
人生の目的が潜んでいるのでしょうか?
(榎本 英剛)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】<キャンセル待ち>
・日程:2016年10月8日(土)~10日(月・祝)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 早割特典あり(詳細は以下のリンクでご確認
ください)
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/382396/

【天職創造セミナー】<定員間近!>
・日程:2016年11月19日(土)・20日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/426028/

【天職創造セミナー】<キャンセル待ち>
・日程:2016年12月10日(土)・11日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/405013/

*よく生きる研究所の主催で、榎本が行う「天職創造セミナー」および
「アクティブ・ホープ・ワークショップ」は上記のもので当面最後と
なります。ご了承ください。

<<その他、榎本が登壇予定の公開イベント>>

【トークイベント:本当の仕事とは?~自分に噓をつかない生き方・
働き方】
・主催:ダイナミクス・オブ・ダイアログ
・日程:2016年10月2日(日)13:20-16:40
・会場:東京・六本木 国際文化会館 講堂
・参加費:8,000円
・定員:60名
・詳細・お申し込み:http://world-cafe.net/event/post-48.html

【20代に考えておきたい、自分に噓をつかない生き方・働き方】
・主催:20代からのよく生きるプロジェクト
・日程:2016年10月13日(木)18:30-21:30
・会場:東京・千代田 アーツ千代田3331
・対象:30歳未満の学生・社会人
・参加費:学生1,500円 社会人:3,000円
・定員:100名
・詳細・お申し込み:
https://www.facebook.com/events/1272049722828009/

【藤野の学校】
・主催:藤野の学校事務局
・日程:2016年10月15日(土)13:00₋16:00
・会場:神奈川・藤野 牧郷ラボ
・参加費:8,000円
・定員:25名
・詳細・お申し込み:
https://www.facebook.com/events/1760381820906815/

【どんなときにも希望を失わない生き方 ACTIVE HOPE
 ~自然と地球と未来とつながる生き方】
・主催:一般社団法人 関係性開発協会(RCI)
・日程:2016年10月17日(月) 19:00-21:00
・会場:東京・後楽園 文京シビックセンター区民会議室4階ホール
・参加費:RCI正会員・賛助会員1,000円 非会員4,000円
・定員:50名
・詳細・お申し込み:http://peatix.com/event/199497/view

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

3.よく生きるリソース 「人生の目的」 本田健著(大和書房)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

著者は『ユダヤ人大富豪の教え』をはじめ、「お金と幸せ」
「ライフワーク」「ワクワクする生き方」をテーマとした数々の
著作があり、その発行部数は累計600万部を超えるというベスト
セラー作家です。私は今月初旬に縁あって初めてお話しする機会
があり、彼の主宰するセミナーにも参加させていただいたのです
が、そのユーモアあふれる語り口にすっかり惹きつけられて
しまいました。

数ある著作の中でも本書は比較的最近書かれたもので、発行は
2014年12月25日となっています。ちなみに、私が書いた『本当の
仕事』の発行が同じ年の12月19日で、本書の帯に書かれている
「自分の人生を後悔で終わらせないために」という言葉が、私の
本の帯に書かれている「もし今のまま働き続けて、人生最期に
“後悔しない”と言い切れますか?」という言葉と非常に似て
いたこともあり、その偶然に驚いて思わず手に取ったという経緯
があります。

発行日や帯の言葉だけでなく、実は内容的にも重なるところが
あり、特に人生の目的(私の本では「存在意義」と表現して
いますが)に関するとらえ方はかなり近いので、本書も共感
しながら読ませていただきました。今回のコラムで取り上げた
こととの関連性で言うと、「人生の目的はワクワクすることの
周辺にある」とか「トラウマに人生の目的は隠されている」
という表現で、本田さんも私たちの心が大きく動くところに
人生の目的があることを指摘されています。

それ以外にも、どうやったら自分の人生の目的を見出すことが
できるかについて、いろいろな角度から書かれているほか、
幸せな人生を生きるために知っておいた方がいいことが、わかり
やすく簡潔に書かれています。ちなみに、本田さんの人生の目的
は「人が自分の本質を思い出すことをサポートする」ことだそう
です。本書はまさにこの人生の目的に沿って書かれたものなの
でしょう。

本田さんが本書で指摘されていることで大事なことだなと思った
ことに、「人生の目的の落とし穴」というものがあります。
たとえば、「人生には意味があるはずで、それを見つけない限り
幸せにはなれない」と思い込んでしまうと逆に苦しくなって
しまうということがあります。そういう場合は、「人生には意味
があるかもしれないし、ないかもしれない」というところから
出発し、「もし仮にあったとしたら、それは何だろう?」と
気軽に考えた方がいいとのこと。私も、人生の目的はあたかも
推理小説の謎を解くように、楽しみながら探っていくのが一番
いいと思っていて、もしも楽しめないようであればむしろ
手放した方がいいと思っています。

いずれにせよ、人生の目的というものに興味がある人はぜひ本書
を手に取ってみることをお薦めします。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

「よく生きるインフォメーション」のところでも書きましたが、
この度、これまでよく生きる研究所主催で開催してきた「天職創造
セミナー」および「アクティブ・ホープ・ワークショップ」を
年内開催予定のものをもって一旦完了させていただくことになり
ました。これまで、これらのプログラムにご参加いただいた皆さま、
そしてご家族や友人・知人をご紹介いただいた皆さま、本当にあり
がとうございました!

来年以降は、自らの人生の目的に沿って、また新しいことにチャ
レンジしていきたいと思っていますので、引き続きご支援のほど、
どうぞよろしくお願いいたします。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

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あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り
ますが、以下のリンクをクリックして購読を解除していただければ
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お問い合わせ:info@yokuikiru.jp

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇


2016年7月26日火曜日

よく生きる通信Vol.25 「正しい問いを問う」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇
         ★よく生きる通信 vol.25★
           2016年7月号
◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

ここ藤野では、ここ数日梅雨の割には涼しく過ごしやすい日が続い
ていますが、皆さんのお住まいのところはいかがでしょうか?

今年の夏は猛暑になるという噂を聞いていたので、おひさまも
ちょっと小休止という感じなのでしょうか。

さて、「よく生きる通信」Vol.25をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「正しい問いを問う」
2.よく生きるインフォメーション:
・2016/9/4 夢を変え、ゲームを変え、世界を変える(東京・神田)
・2016/9/10-11 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・2016/10/8-10 アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
・2016/10/15 藤野の学校(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「悩む力」「続・悩む力」
姜尚中著(集英社新書)
4.編集後記

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

1.よく生きるコラム 「正しい問いを問う」

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

私はよく生きる上で欠かせないことの1つに「正しい問いを問う」
ということがあると考えています。ここで「正しい問い」という
のは、必ずしも誰にでも通用するような唯一絶対の問いという意味
ではなく、その人にとって役に立つ、その人を力づけるような問い
を指しています。そして、それは頭で考えて出てくるというより、
知らないうちに自分の中から自然に湧いてくるようなもので、
すぐには消えず、ずっと心のどこかに引っかかっているような
問いです。

たとえば、私の場合、子どもの頃からサラリーマンとして働いて
いた父親の姿を見ながら、「人はなぜ働くのか?」「仕事とは
そもそも何なのか?」という問いを抱いていました。そして、
その問いは自分が大人になって会社で働くようになってからも
消えず、30代前半でアメリカに留学した際、まさに「仕事」を
テーマに研究し、それで修士論文を書きました。さらに、「天職
創造セミナー」という上記のような問いについて考える研修を
開発し、提供するようになり、一昨年にはついに『本当の仕事』
という本まで上梓するに至りました。このように、正しい問いを
抱き、それを問い続けることはその人の人生を動かし、形づくる
パワーを持っていると私は考えています。

ところが、現代社会においては「正しい答え」を求める風潮が
あまりに強く、学校教育においても、仕事においても、いかに
正しい答えを早く見つけるかということが評価されるしくみに
なっているため、どうしても問いを抱き続けるのが難しい傾向が
あります。特に、上記のような「正しい問い」は、すぐには答え
が出てこないようなものである場合が多いので、いかにそうした
問いと「ともにいる」ことができるかが大切になってきます。
というのも、正しい問いはワインのようなもので、熟せば熟す
ほど味わいのある答えが出てくるからです。

ところが、「早く答えを見つけなければ」というプレッシャーを
感じていると、なかなかこうした問いを問うこと自体をしなく
なりますし、仮に問うたとしても、その答えを安易に外に求めて
しまったり、表面的な答えで満足してしまったりしてしまいがち
です。そのようなことを続けていると、人生自体がだんだんと
味気のないものになっていってしまうでしょう。

そうならないためには、まず答えよりも問いに重きを置くことが
必要となります。現代のように、答えを極端に重視する世の中に
おいては、問いの価値が失われ、問いを抱くこと自体がいけない
ことだという考えさえ見受けられます。そうではなく、問いを抱く
こと、そしてそれを問い続けることにこそ価値があるんだという
考え方に転換していかなければならないと私は思います。こうした
「答え重視の生き方」から「問い重視の生き方」への転換は、口で
言うほど簡単ではないかもしれませんが、もしそれができれば、
間違いなく人生に幅と奥行きをもたらしてくれるでしょう。

このコラムを締めくくりにあたり、私にこのことを教えてくれた
大好きな文章を紹介したいと思います。これはオーストリアの詩人
ライナー・マリア・リルケが書いた『若き詩人への手紙』の中に
収められている一節です。

「私はできるだけあなたにお願いしておきたいのです。あなたの
心の中の未解決なものすべてに対して忍耐を持たれることを。
そうして問い自身を、例えば閉ざされた部屋のように、あるいは
非常に未知な言語で書かれた書物のように、愛されることを。
すぐ答えを捜さないでください。あなたはまだそれを自ら生きて
おいでにならないのだから、与えられることはないのです。
すべてを生きるということこそ、しかし大切なのです。今は
あなたは問いを生きてください。そうすればあなたは次第に、
それと気づくことなく、ある遥かな日に、答えの中へ生きて
行かれることになりましょう」

さて、あなたは今どんな問いを生きていますか?
(榎本 英剛)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

2.よく生きるインフォメーション

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】
・日程:2016年9月10日(土)・11日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/382394/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】<定員間近!>
・日程:2016年10月8日(土)~10日(月・祝)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 
・定員:24名
・詳細〓お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/382396/

<<その他、榎本が登壇予定の公開イベント>>

【夢を変え、ゲームを変え、世界を変える
 ~個の力を集団の力に変える1日~】<NEW!>
・日程:2016年9月4日(日)  10:00-16:30
・会場:東京・神田 ベルサール神田
・参加費:一般28,000円 ユース(25歳未満)18,000円 
・主催:NPO法人セブン・ジェネレーションズ
・詳細・お申し込み:
http://www.sevengenerations.or.jp/#!change-the-world-2016/b5kax

【藤野の学校 ~境界の仕事&起業コース】<NEW!>
・日程:2016年10月15日(土)13:00-16:00
・会場:神奈川・藤野 牧郷ラボ
・参加費:8,000円
・定員:25名
・主催:藤野の学校事務局
・詳細・お申し込み:
https://www.facebook.com/events/135038076902189/

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

3.よく生きるリソース 「悩む力」「続・悩む力」
  姜尚中著(集英社新書)

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

今回ご紹介したいのは、2008年に出版され、ベストセラーになった
『悩む力』と東日本大震災後に出版されたその続編。著者は、よく
メディアにも登場されるのでご存知の方も多いと思いますが、東京
大学教授で政治学者の姜尚中氏。実は、最初の本が出た時からその
タイトルが気になっていたにもかかわらず、最近までなかなか読む
機会がなかったのですが、今回の「よく生きるコラム」のテーマと
関係しそうだという予感もあり、続編も含めて一気に読みました。

通常、「悩む」というのは、あまり肯定的にとらえられることはあり
ませんが、著者は「力」という言葉を使っていることからもわかる
ように、それを1つの能力、あるいは資質としてとらえています。
「悩む」とは言い換えると、「すぐに答えが出ないような、でも重要
な問いに対して、自分なりの答えが出てくるまで問い続ける」という
ことであり、コラムで用いた表現を使えば「問いとともにいる」、
あるいはリルケの言う「問いを生きる」ということだと思います。

本書を読んでおもしろかったのは、この「悩む力」がなぜ求めら
れるようになったかを、今から約100年前の時代を生きた日本の
文豪、夏目漱石とドイツの社会学者、マックス・ウエーバーらの
考え方を紹介しながら、大きな時代の流れの中で説明している点
です。すなわち、産業革命前夜に科学が宗教に代わって世界の
中心的な価値観を形成するようになって、それまで問う必要が
なかった「自分とは何者か?」とか「自分は何のために生きる
のか?」といった問いに対して、1人ひとりが答えを出さなく
てはいけなくなった、つまり悩まなくてはいけなくなったという
のです。

さらに、資本主義の発展によって、人間が道具化・商品化される
ようになったことで、ますますこうした問いを問うことが困難に
なってきていると著者は指摘します。そして、こういう時代状況
の中で私たちがこうした問いにそれぞれ答えを見出そうとする
のは、かなり過酷なことであるとも主張しています。現代の日本
において、うつ病を患う人や自らの命を絶つ人が後を絶たない
のも、このことと無関係ではない。そう言うのです。

そういう過酷な宿命を引き受けた上で、でも私たちは悩みながら、
それぞれの答えを見出していくしかない、というのが著者の結論
です。だからこそ、「悩む力」が必要だと。確かに、すぐに答えが
出ないような問いに向き合い続けるには力が必要だと私も思います。
そして、その力はただ単によく生きるということだけでなく、ある
種のサバイバル能力としても求められているということを、私は
本書を読んで痛感させられました。

◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇

4.編集後記

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6月27日から7月4日にかけての約1週間、米サンフランシスコの
郊外にあるリバーズベンド・リトリートセンターという自然豊かな
場所で、私の人生の師の一人であるジョアンナ・メイシー氏による
「つながりを取り戻すワーク」の集中プログラムを実施しました。

日本から来た36名の参加者とともに、自分や他者、世界や地球、
そして過去や未来とも深くつながる体験をすることができ、
まさに揺るぎない希望を感じる時間となりました。88歳に
なったジョアンナもかつて見たことがないくらいにパワフル
で、地球とつながって生きることがいかにその人に力強さを
与えるかを改めて感じた貴重な機会となりました。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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2016年6月20日月曜日

よく生きる通信 Vol.24「横から目線で人を見る」

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         ★よく生きる通信 vol.24★
           2016年6月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

いよいよ梅雨が到来し、蒸し暑さが徐々に増してきましたが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

私の家には冷房がないので、暑い時はもっぱら扇風機のお世話に
なるのですが、今年もそろそろ納戸から引っ張り出してこないと
いけないかなと思っているところです。

それでは、「よく生きる通信」Vol.24をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「横から目線で人を見る」
2.よく生きるインフォメーション:
・2016/7/23-24  天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・2016/9/10-11 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・2016/10/8-10 アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・
女神山)
・2016/7/13  より良い未来&人生のために(東京・国分寺)
3.よく生きるリソース:「自分の小さな箱から脱出する方法」
アービンジャー・インスティチュート著(大和書房)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「横から目線で人を見る」

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よく「上から目線」という言葉を耳にしますが、これはたいてい
「人を見下している」とか「偉そうな」といった否定的な意味合い
で使われていますね。では、上から目線にならないためには、逆に
「下から目線」になればいいのでしょうか?「人を見上げる」と
いうと、相手を尊敬したり、相手に憧れたりという、どちらかと
言えば肯定的な意味合いがありますし、偉そうでないとすれば
「謙虚」という、これまた肯定的な意味合いを含んでいます。

しかし、「上から目線」も「下から目線」も、ともに人を上下の
関係で見ることには変わりなく、そのこと自体が多くの問題を
もたらしていると私は考えています。福沢諭吉がかつて「天は人の
上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言ったように、本来
人には上下はないはずなのに、私たちにはどうしても人を上下で
見てしまう癖があるようです。何を基準にして上とか下とか言うか
は、社会的な地位だったり、経済的な豊かさだったり、年齢だった
り、学歴だったり、体格だったり、容姿だったり、何らかの能力の
差だったりと様々ですが、多くの人はほとんど無意識のうちに
これらのものさしを使って他人と自分を引き比べているのでは
ないでしょうか?

先ほど、「人を上下の関係で見ること自体が多くの問題をもたらし
ている」と書きましたが、これは誰かに「上から目線」で見られて
いる人だけでなく、誰かを「上から目線」で見ている人にとっても
言えることだと私は考えています。もしもあなたが誰かに「上から
目線」で見られたとしたら、どんな想いがするでしょうか?きっと
自分の尊厳が傷つけられたような気がするはずです。一方、誰かを
「上から目線」で見た時はどうでしょうか?その瞬間は優越感に
浸れるかもしれませんが、よく言われるように、優越感は劣等感の
裏返しなので、その人はどこかで自分自身を見下している、すな
わち「上から目線」で見ていることになるのです。

実際、レストランなどでウエイトレスの人にぞんざいな口をきいて
いた人が同じテーブルに座っていた自分より立場が上の人(だと
本人が思っている)にへりくだった口のきき方をしているのを何度
か見たことがあります。私はそういうシーンに遭遇すると悲しく
なります。何が悲しいかと言うと、見下されたウエイトレスさんの
気持ちを慮ると同時に、その人自身が日々自分を見下していること
の辛さを想うと何とも言えず悲しい気持ちになるのです。

この「上か下か」という、自分にも他人にも痛みをもたらすシー
ソーゲームから脱出するための鍵は、「横から目線」で人を見る
ことだと私は思います。単純なようですが、上でもなく下でもない
とすれば、横からしかない、そう思うわけです。相手がどんな立場
の人であれ、自分と対等な存在として見る。これは言うは易しです
が、特に人をずっと上下で見てきた人にとってはそう簡単にできる
ことではありません。

人を「横から目線」で見る上で一つ大事なことは、好奇心をもって
その人のことをありのままに見ることだと思います。なぜなら、
そのこと自体が相手を尊重する行為であり、それをした時点で
すでに目線が上から(あるいは下から)横にシフトしたことを示し
ているからです。
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】
・日程:2016年7月23日(土)・24日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/357670/

【天職創造セミナー】
・日程:2016年9月10日(土)・11日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/382394/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】※
・日程:2016年10月8日(土)~10日(月・祝)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 早割特典あり(詳細は以下のリンクでご確認
ください)
・定員:24名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/382396/

※この回をもって、当面よく生きる研究所主催で行う「アクティブ・
ホープ・ワークショップ」は最後となりますので、ご関心のある方
はぜひこの機会にご参加ください(6月末まで早割特典をご活用
いただけます)。

<<その他、榎本が登壇予定の公開イベント>>
【より良い未来&人生のために ~トランジション藤野からの提案】
・主催:スロースクール夜間部
・日程:2016年7月13日(水) 19:00-21:00
・会場:東京・国分寺市 カフェスロー
・参加費:2,000円(ワンドリンク付き)
・定員:30名
・詳細:https://www.facebook.com/events/1748613378761437/
・お申し込み:yakanbu.club@gmail.com

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3.よく生きるリソース 「自分の小さな箱から脱出する方法」
  アービンジャー・インスティチュート著(大和書房)

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本書の日本語訳が出版されたのは2006年なので、もう10年ほど前に
なりますが、最近、ラグビー日本代表の五郎丸歩選手がある新聞の
書評欄で取り上げたことがきっかけで、多くの書店で平積みに
なっているのをよく見かけるようになりました。

原書のタイトルは「Leadership and Self-Deception」で、その
まま訳すと「リーダーシップと自己欺瞞」となります。つまり、
これはもともとリーダーシップの文脈で書かれたものなのですが、
そこに紹介されているコンセプトは広く一般的な人間関係に応用
できる、汎用性の高いものだと思います。そういう意味では、日本
語版のタイトルの方がこの本の内容にふさわしいかもしれません。

そのタイトルにある「箱」というのが本書のキーコンセプトなので
すが、相手の人をありのままに見ずに、自分に都合がいいように
歪めて見てしまうことを「箱に入る」と言います。そして、箱に
入ったままの状態で相手と関わると、有意義で効果的な人間関係を
築くことが難しくなってしまうと著者は主張します。

そもそもなぜ箱に入ってしまうかというと、本来人間は誰かの役に
立ちたいと思っているんだけれども、何らかの事情でその思いに
したがわないと、今度は自分を正当化したり、相手を責めたりする
ようになり、ついには箱に入ってしまうというわけです。たとえば、
ある人が電車に乗って座っていたら、目の前にお年寄りが立ったと
しましょう。そして、その瞬間、その人は立って席を譲ろうと
思ったのですが躊躇してしまったとしましょう。さて、その時その
人の中では何が起きるでしょうか?「俺は仕事で疲れてるんだ」と
自分を正当化したり、「人の目の前に立つなんて、なんてずうずう
しい年寄りなんだ」と相手を責めたり、といったことが起きるかも
しれませんね。これこそがまさに「箱に入る」ということなのです。

では、どうしたら箱から出られるのか?本書によれば、それは、
相手も自分と同じニーズを持った尊重すべき1人の人間であると
見ることであると言います。つまり、今回の「よく生きるコラム」
で取り上げた「横から目線」で人を見るということと基本的に同じ
ことです。本書を読むと、なぜ人は「上から目線」(あるいは
「下から目線」)になり、どうしたらそれを「横から目線」に
シフトできるかということについてたくさんのヒントが得られる
ことと思います。

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4.編集後記

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先月後半、北京郊外で3月の上海郊外に続き、2回目の「アクティブ・
ホープ・ワークショップ」を開催してきました。

昨年から約3ヶ月に1回のペースで中国に通っていますが、リーダー
シップ・プログラムやアクティブ・ホープ・ワークショップを
通じて深く関わる中で、ますます「横から目線」で中国の人たちと
接することができるようになってきた気がします。

それまでは、正直に言って、よく知らないが故にどうしても
「中国人」というラベルで見てしまっていましたが、1人ひとりを
知れば知るほど、その魅力が伝わってきて、愛すべき存在になって
いきました。やはり人として直接つながることって大事なんだなと
つくづく感じた次第です。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加
いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして
いただいた方にお送りしています。

※この通信のバックナンバーをご覧になりたい方は、以下のリンク
からご覧いただくことができます。
http://yokuikiru-kenkyusho.blogspot.jp/

なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、
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