2015年6月15日月曜日

よく生きる通信 Vol.16 「力の出る物語を生きる」

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         ★よく生きる通信 vol.16★
           2015年6月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

ついに関東地方も梅雨入りし、雨の多い季節となりましたが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

私の方は、先月から今月にかけて、中国およびハワイで立て続けに
開催した約1週間のプログラムが終わり、ようやく少し落ち着いた
ところです。

さて、「よく生きる通信」のVol.16をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「力の出る物語を生きる」
2.よく生きるインフォメーション:
・10/3-4   天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・10/23-25  アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
・12/19-20  天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「未来が見えなくなったとき、僕たちは
何を語ればいいのだろう?」
ボブ・スティルガー著(英治出版)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「力の出る物語を生きる」 

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私たちは現実を生きているようで、実はそうではありません。では、
何を生きているのか?それは物語を生きているのです。ここで
「物語」というのは、平たく言うと、現実で起きていることを
どう解釈しているか、どう意味づけしているか、ということです。
私たちは現実を見ているようで、実はつねに自分なりの解釈という
レンズを通してそれを見ているわけです。

そのこと自体はいいことでも悪いことでもありません。人間とは
そういう生き物です。第2次世界大戦の時代を生きた精神科医の
ヴィクトール・フランクルは「人間は意味を求める動物だ」と
言ったそうです。ただ、その意味づけの仕方、解釈の仕方が自分に
とって役に立つ場合と立たない場合があります。役に立つか立た
ないかというのは、別の言い方をすれば、その解釈や意味づけが
自分に力を与えてくれるのか、それとも逆に自分から力を奪うのか、
ということです。

わかりやすい例を挙げれば、何らかの試練に直面したときに、
それを「成長のチャンス」ととらえるか、それとも「何かを失う
危機」ととらえるかで自分の力の出具合が変わってくることは、
おそらく想像に難くないでしょう。要するに、これは同じ現実に
対して複数の物語が存在するということであり、どうせ生きるの
であれば力の出る物語を生きた方がいいと思うわけです。ただ、
どのような物語がその人に力を与えるかは、人によって異なります。
上の例で、「試練=成長のチャンス」ととらえた方が力の出る人も
いれば、「試練=何かを失う危機」ととらえた方が力の出る人も
いるでしょう。大事なことは、どのような物語が自分に力を与える
かを知り、その物語を意識的に選択し続けることだと思います。

そうやって、自分にとって力の出る物語を意識的に生きるように
なると、不思議なことが起き始めます。それは、その物語に合う
ような現実を引き寄せるようになるのです。そして、人はその物語
に対する確信をますます深めていくのです。これは心理学の世界
では「ピグマリオン効果」あるいは「自己成就予言」、一般的には
「引き寄せの法則」と呼ばれるものです。怖いのは、この現象は
いい方にも悪い方にも両方働くことです。つまり、自分にとって
力の出る物語が上記のような「正の循環」で回り始めるのは誰に
とっても歓迎すべきことでしょうが、逆に力の出ない物語が回り
始めるとなかなかそこから抜け出せなくなってしまいます。

ことほどさように、自分の中にある内なる物語は大きなパワーを
持っており、その人の人生に大きな影響を及ぼします。まずはその
パワーを認識し、自分の中を流れる物語に自覚的になることが、
よく生きるための出発点になるでしょう。はたしてあなたは今、
自分が身を置いている現実にどのような意味づけをしていますか?
そして、それはあなたに力を与えていますか、それともあなたから
力を奪っていますか?
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】<満員御礼!>
・日程:6月27日(土)・28日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
※キャンセル待ちをご希望の方はinfo@yokuikiru.jpまで直接
ご連絡ください。

【天職創造セミナー】<NEW!>
・日程:10月3日(土)・4日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/304932/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】<早割価格で提供中!>
・日程:10月23日(金)~25日(日)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円(7月10日までにお申込&お振込いただいた
場合は55,000円) 
・定員:24名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/304935/ 

【天職創造セミナー】<NEW!>
・日程:12月19日(土)・20日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/304933/ 

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3.よく生きるリソース 「未来が見えなくなったとき、僕たちは
何を語ればいいのだろう」
      (ボブ・スティルガー著 英治出版)

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著者のボブ・スティルガー氏は出会った5年前から私が親しくお付き
合いさせていただいている友人で、価値観やビジョンを共有する
同志でもあります。たまたま、米国サンフランシスコにある
California Institute of Integral Studies (略称CIIS)
という大学院の同窓であったというご縁もあり、年齢は彼の方が
私より一回り以上、上であるにも関わらず、ずっと昔からの友人で
あったかのように、彼がアメリカから来日する度にお互いどんなに
忙しくても必ず1回は会って、毎回深い対話を重ねてきました。 その対話の中心的なテーマは、「震災後の日本はいかにあるべき か?」「そして、そのために自分たちに何ができるのか?」という ことでした。ボブはアメリカ人であるにもかかわらず、こうした 問いに、ある意味日本人である私たち以上に真摯に向き合ってきた 人であり、何よりそういう問いを抱えて生きている多くの人たちの 物語に深く耳を傾けてきた人です。 本書はそんなボブのこの4年余りにわたる旅の軌跡であり、その旅路 の中で紡がれた彼自身の、そして彼が出会った多くの人たちの物語 を綴ったものです。コミュニティ・デベロップメント(地域開発) の仕事に長く携わってきた彼は、日本全国、呼ばれるところに赴いて は、新しい未来を創る種は私たちのような普通の人たちの中にあり、 その人たちが自分や自分の周りの人たちと真摯に向き合って、対話 を重ねることでその種が芽吹き、やがて実を結んでいくことを地道に 伝え続けています。ある意味で、彼はコミュニティ単位で「力の出る 物語」を紡ぐという活動をしてきたとも言えるでしょう。 ちなみに、本書はボブにとって初の著作となります。初の著作が日本 で、しかも日本語で出版されるというのも、30年来日本と関わって きて日本を心から愛するボブらしい展開だと思います。まず、彼が 英語で書いた文章を訳者の方が日本語にしたものが本書ですが、 きっと訳者の方や編集者の方にボブの想いが乗り移ったのでしょう、 あたかもボブが書いているかのような文章になっていることに感動 を覚えました。内容的に深く共感すると同時に、短いですが、ボブ と私が交わした対話も一部登場することもあり、なんとなく他人の本 とは思えない、そんな一冊です。 ◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇ 4.編集後記 ◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇ 昨年11月から仲間とともに取り組んできた『アクティブ・ホープ』 日本語版出版プロジェクトで、目標としてきた1000冊の購入予約 を期限であった5月末を前に無事達成することができ、心からホッと しています。このメルマガの読者である皆さんの中にも、ご協力 いただいた方がたくさんいらっしゃると思いますので、この場を 借りて厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました! まだご購入いただいてない方で、ご興味のある方は引き続き購入 予約を受け付けておりますので、以下のサイトからお申し込み いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします! http://activehope.jp/ (発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛) ※この通信は、これまでよく生きる研究所のイベントにご参加 いただいた方、およびホームページ等を通じて読者登録をして いただいた方にお送りしています。 ※この通信のバックナンバーをご覧になりたい方は、以下のリンク からご覧いただくことができます。 http://yokuikiru-kenkyusho.blogspot.jp/ なお、万が一このようなメルマガが送られてくるお心当たりがない方、 あるいは心当たりはあるが購読を希望しないという方は、恐れ入り ますが、以下のリンクをクリックして購読を解除していただければ 幸いです。 %%del%% お問い合わせ:info@yokuikiru.jp ◇◆◇◆◇――――――――――――――――――――――――――――――――◇◆◇◆◇