2014年9月9日火曜日

よく生きる通信 Vol.11「期待するということ」

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         ★よく生きる通信 vol.11★
           2014年9月号
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皆さん、こんにちは。
よく生きる研究所の榎本英剛です。

9月に入り、ここ藤野では夕方になると鈴虫の声が心地よい
季節になってきましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

それでは、「よく生きる通信」の第11号をお届けします。
ぜひお目通しください♪

★今号のContents★

1.よく生きるコラム:「期待するということ」
2.よく生きるインフォメーション:
・9/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
・11/7-9 アクティブ・ホープ・ワークショップ(長野・女神山)
・12/20-21 天職創造セミナー(神奈川・藤野)
3.よく生きるリソース:「ザ・ワーク 人生を変える4つの質問」
(バイロン・ケイティ著 ダイヤモンド社)
4.編集後記

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1.よく生きるコラム 「期待するということ」

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私たちはつねに何かを期待しています。こう書くと、「いやいや、
私はいま何も期待していない」と思う人がいるかもしれません。
確かに、期待は必ずしも明確な形をとらないことが多いので、そう
思われたとしても不思議ではありません。しかし、考えてみて
ください。日々の生活の中で、何かに不満を持ったり、何かに
がっかりしたり、何かに不安を感じたり、何かに驚いたりすること
はよくありませんか?それはとりもなおさず「こうなってほしい」
あるいは「こうなるはずだ」という期待を無意識のうちに抱いて
いたということではないでしょうか?

別に期待を抱くことは悪いことではありませんし、むしろ人間
として極めて自然なことだと思います。まったく期待を抱かない人
というのは、よほどあきらめているか、よほど精神的修行を積んだ
人でない限り、ほぼ皆無と言ってもいいでしょう。期待をするから
こそ、それが満たされた時に喜びや安らぎ、あるいは満足感や
達成感を感じることができるのも事実です。

ただ、もう一方で、誰に何をどれくらい期待しているのかという
ことについて無自覚でいると、自分にも他の人たちにも無用の
ストレスを与えてしまう可能性があることも知っておく必要がある
と私は考えています。たとえば、母親が自分の子どもが特定の学校
の入学試験に合格することを期待するとか、上司が自分の部下が
今週中にレポートを仕上げることを期待するといったようなことは
よくありますね。このように「特定の誰か」が「特定の何か」を
「特定の時期」までに達成することを期待すると、たとえ口に
出さなかったとしても、その期待をかけられた相手にとっては
プレッシャーとなりますし、その期待が具体的であればあるほど
それが満たされず、期待をかけた本人にとってもストレスとなる
可能性は高くなります。

上の例を見てもわかるように、期待にはもともと未来や他人を
コントロールしようとする要素があります。しかし、残念ながら、
それらは本来コントロールできないものです。コントロールでき
ないものをコントロールしようとすると当然ストレスがかかります。
そして、そもそもなぜコントロールしようとするのかと言えば、
それは「こうなってほしい」という気持ちの裏側に「こうなったら
困る」という暗黙の恐れがあるからです。このように、恐れが土台
となっていることが、期待がストレスを生む究極の原因ではないか
と私は思うのです。

期待という字をよく見てみると、「期を待つ」と書きます。これは、
恐れというよりも、むしろ「その時期が来るまで、ただひたすら
信じて待つ」、つまり「信頼」というニュアンスを強く含んだ
言葉なのです。そして、信頼するということは相手や未来を
コントロールしようとする気持ちを手放すことであり、「特定の
結果でなければならない」という呪縛から自らを解放し、「起こる
べきことがしかるべき時に起こる」と身を委ねることなのです。
さて、あなたは自分の中の期待とどのように付き合っていますか?
(榎本 英剛)

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2.よく生きるインフォメーション

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<<よく生きる研究所主催もしくは共催イベント>>

【天職創造セミナー】残席わずか!
・日程:9月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/184061/

【アクティブ・ホープ・ワークショップ】残席わずか!
・日程:11月7日(金)~9日(日)
・会場:長野県・上田 女神山ライフセンター
・参加費:65,000円 
・定員:30名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/193057/

【天職創造セミナー】NEW!
・日程:12月20日(土)・21日(日)
・会場:神奈川県・藤野 無形の家
・参加費:45,000円 ユース割引(30歳未満)30,000円
・定員:18名
・詳細・お申し込み:http://kokucheese.com/event/index/211540/

※上記の他、以下のイベントに登壇します。

【持続可能な地域をどうつくる?】
・主催:市民活動サポートセンターいなぎ 
・日程:10月4日(土)13:30~16:30
・会場:東京・稲城 稲城市立iプラザ 大会議室
・参加費:無料
・定員:50名
・詳細:http://www.i-inagi-support.org/news/news140807-1.pdf

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3.よく生きるリソース 「ザ・ワーク 人生を変える4つの質問」
          (バイロン・ケイティ著 ダイヤモンド社)

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この本は著者であるバイロン・ケイティが10年以上におよぶ重度の
うつ状態から劇的に立ち直るきっかけとなった気づきにもとづいて、
彼女が確立した「ワーク」と呼ばれる手法についてわかりやすく
解説したものです。

その気づきというのは、あらゆる苦しみは現実が引き起こしている
のではなく、その現実に対する自分の考えが引き起こしている
というものでした。たとえば、「夫はもっと私を愛するべきだ」
とか「子どもたちはもっと私に感謝すべきだ」といった考えを
抱いている時、彼女はストレスを感じるのに対して、そうした考え
を抱いてない時は安らぎを感じていると気づいたのです。つまり、
現実に異を唱えて「こうあるべきだ」「こうであってほしい」
という期待を抱くとそれが苦しみをもたらすというわけです。

その苦しみから自分を解放するためには、以下の4つの質問を
道しるべにしながら、自分の考えを深く探求していく必要があると
彼女は説きます。その質問とは、「それは本当でしょうか?」
「その考えが本当であると、絶対に言い切れますか?」「そう
考える時、あなたはどのように反応しますか?」「その考えが
なければ、あなたはどうなりますか?」の4つです。この本には、
その問いかけを通して自らを長年苦しめてきた考えから実際に
解放された人の例がたくさん紹介されています。

著者はまた次のようなことも言っています。すなわち、世界には
「私の領域」と「あなたの領域」、そして「神の領域」しかなく、
人がストレスを感じるのは、自分以外の領域に踏み込んだ時だ、と。
たとえば、「母はもっと私を理解すべきだ」というのは、自分の
領域ではなく、母親の領域であり、頭の中で母親の人生を生きよう
としてもうまくいくはずがないというわけです。また、「神の領域」
というのは私の領域でもあなたの領域でもないもので、たとえば
「なんでこんなに雨ばかり降るんだ」と言ってイライラするのは
神の領域に踏み込んだということになるわけです。この考え方は
今回の「よく生きるコラム」で書いた自分の中の期待とうまく
付き合う上で、とても役に立つ考え方だと思います。

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4.編集後記

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テニスの全米オープンでの錦織圭選手の活躍、すばらしかったです
ね。日本人として初めて4大大会のシングルズ決勝に進んだという
ことだけでも歴史的な快挙ですが、あそこまでいくとついつい優勝
を期待してしまい、決勝で相手のチリッチ選手に敗れた時は思わず
がっかりしてしまいました。私もまだまだ修行が足りないですね
(汗)。

(発行責任者: よく生きる研究所 榎本 英剛)

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